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『こわれた腕環』<ゲド戦記II> アーシュラ・K・ル=グウィン

『ゲド戦記』の第二部。
前作から数年後、20代になったと思しいゲドは、竜退治をした「竜王」として登場する。
今回は魅力的な新ヒロインのテナーが登場
『こわれた腕環』<ゲド戦記II> アーシュラ・K・ル=グウィン_e0033570_10105619.jpg彼女がゲドと出会うことによって、その根底にある価値観を揺さぶられ、ついには自らの意思によって新たな自分を勝ち取って行く、という展開。
闇の奴隷として、囚われの身ではあるけれでも安穏とした暮しを続けるのか、それとも困難ではあるが自由と光明の世界へ旅立って行くのか、テナーの激しい葛藤がポイント。
ゲドがどちらかといえば脇にまわることによって彼女を浮き上がらせる構成になっている。個人的にはシリーズの最高傑作だと思っている。

 × × × ×

>個人的にはシリーズの最高傑作だと思っている。

と以前書いた(「栞をはさんで・・・」より転載)が、久々に読み返そうとしたら、思いの他とっつき難かったので驚いた。
当時は第1巻で躓いた反面、2巻はスラスラ読めたと記憶していたのに・・・。それでも3作品中では一番好きかな。
今では「出ない」と言われていた4巻も出て、更に外伝まで出ているのでそれらを全部読まないことには「シリーズ中で」一番好きと言えるかどうかはわからないけれども。

1巻はハイタカ(=ゲド)が真の己と向き合う話、そして2巻はアルハ(=テナー)が己を取り戻す話、となれば3巻は二人が・・・と期待してしまうところだが、そうはならないところが残念でもあり、安易な方向へ行かなかったことが、このシリーズの良さでもあるのだろうが。
by odin2099 | 2005-05-29 09:33 | | Trackback(1) | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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