『アーサー王物語』 ジェイムズ・ノウルズ
2005年 01月 26日

有名どころのエピソードは大体押えてあり、手っ取り早く<アーサー王伝説>の全貌を知るには良いかなと思ったのだが、「トリスタンとイゾルデ」など幾つかのエピソードを割愛したということは、抄訳版ということになるのだろうか。
巻末の解説には訳者の物凄い意気込みというか自画自讃ぶりが伺えるが、登場人物の心理描写も皆無に近く、一つ一つのエピソードの分量も短いので物語としての読みではない。
これが原書に由来するものなのか、それとも翻訳の関係なのかは定かではないが、子供向けとしてもあまり親切とは言えないように思う。