『スター・ウォーズ/バクタ大戦』<Xウィング・ノベルズ>
2005年 10月 30日
コルスカントを脱出したイザンヌ・アイザードは、バクタの生産地である惑星タイフェラでクーデターを起し、国家元首に就任した。おそるべき細菌兵器の被害を食い止めるには、バクタを欠かすことは出来ない。しかしながら、内政干渉になるとの理由で表立って動けない新共和国軍に業を煮やしたウェッジ、タイコ、コランらローグ中隊のメンバーは軍を辞め、タイフェラ解放戦線に身を投じるのだった。
ルークやレイアはチョイ役だし、ハン・ソロ、チューバッカ、ランド、C-3PO、R2-D2らは全く登場しないにもかかわらず、意外にも(?)最後まで楽しませてくれた<Xウィング・ノベルズ>もこれで完結。
タロン・カルデも重要な役回りで登場し、ボースク・フェイリャ議員の暗躍など後の作品への伏線を残しつつ(発表順はこちらの方が後なのだが)物語は遂に大団円を迎える7~8巻め。
ラストはコランとミラックス・テリックの結婚、そしてローグ中隊の復帰で幕を下ろすが、実はシリーズそのものは作者を代えて継続している。ただ翻訳はされず、出版社(このシリーズはメディアワークスの電撃文庫から刊行されている)も撤退してしまったところをみると、売れ行きは芳しくなかったのだろう。
現在は絶版になり、ネットで高値で取引されている反面、中古書店では在庫処分品として思わぬ安値で見つかることもあるというちぐはぐな現象が見受けられる(これは『スター・ウォーズ』スピンオフ小説群に共通する現象であるが)。
