『義妹生活』アニメ#1
2024年 07月 08日
三河ごーすとの恋愛生活小説のアニメ版だ。
第1話「他人とただいま」
高校生・浅村悠太は父・太一の再婚によって、義理の妹・綾瀬沙季とその母・亜季子と暮らすことになる。ストーリーは公式サイトより。
顔あわせの日、男女関係に慎重な価値観をもつ悠太と沙季は「お互いに期待しない」で暮らしていくことを確認し合う。
6月7日。
浅村家に引っ越してきた沙季と亜季子を出迎える悠太。
荷ほどきを手伝いながら、悠太は沙季と、二人の距離感の「すり合わせ」を行う。
血のつながりを持たない他人同士が家族となる生活が始まった。

落ち着いた色調、淡々とした日常生活の描写、抑えた演技、邪魔にならない音楽……
古い表現だが、一言で言って「エモい」。
原作小説を読み込んでいると端折っていると感じたり、表面上小説版をなぞっているに過ぎないように思える部分もあるのだけれど、その一方で浅村家にやってきたばかりの沙季が、新たに自分のものとなった部屋に貼ってあった古いシールを指でなぞってみて、これまでの浅村家の生活に想いを馳せたりとか、皆が寝静まった後に風呂から上がった後、不慣れなので廊下や浴室の電気を消せずにバタバタするといった細かな描写を入れてきたりなど、単なる小説を引き写したアニメ版じゃない、スタッフは本気で作品と向き合ってるんだ、と感じさせてくれるシーンを入れてくれていることに感謝である。
3話で小説版の1巻を消化、ということは1クールなので4巻までが描かれるのだろうが、4巻のラストは悠太と沙希がある決断をし、二人の関係が新たなフェーズへと移行していく場面があるので、今からそれを見るのが楽しみだ。
ところでオープニングでは悠太と沙季の幼い頃と思しき少年少女が出てくるが、これは何を意味しているのだろうか。
まさか過去にこの二人に接点があったという、小説でも描かれていない伏線を張っているとも思えないが、もっと幼いころから一緒に過ごしていたらとか、あるいは本当の兄妹だったらといった、もしかしたらあり得たかも知れない別の世界を描いているのだろうか。