人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『二人の宇宙戦艦ヤマト』 宮川彬良(指揮&ピアノ)/東京フィルハーモニー交響楽団

昨年11月に東京オペラシティコンサートホールで行われた『YAMATO meets Classics 宮川泰×羽田健太郎 二人の宇宙戦艦ヤマト』のライヴ録音盤で、宮川泰作曲の「組曲 宇宙戦艦ヤマト」と、羽田健太郎作曲の「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」、更にアンコール曲「真赤なスカーフ」と一部の前半のトークショー内で披露された「美しい大海を渡る」をボーナス・トラックとして収録したもの。
ヴァイオリンは篠崎史紀、ピアノは宮川知子、スキャットは林美智子、指揮&ピアノは宮川彬良、そして演奏は東京フィルハーモニー交響楽団。

『二人の宇宙戦艦ヤマト』 宮川彬良(指揮&ピアノ)/東京フィルハーモニー交響楽団_e0033570_21100244.jpg”二人のヤマト”を謳うならばダイジェストである「組曲 宇宙戦艦ヤマト」ではなく、オリジナルの「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」を取り上げて欲しいところだが、楽譜が散逸しているとかで現段階ではこれで我慢するしかない。
それでも『宇宙戦艦ヤマト』という作品(パート1とパート2限定だが)の、音楽面でのエッセンスを掬い取った作品なだけに満足度は高い。
不満があるとするならば「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」同様、やはりLP1枚分のボリュームで聴いていたいということに尽きる。

一方の「交響曲ヤマト」だが、気付けばこれが5種類目の録音になるのか。
クラシック音楽は、様々な演奏家によって色々な解釈の演奏が遺されているものだが、してみるとこの作品も「20世紀のクラシック音楽」として確固たる地位を築き始めているということか。
作曲家は終結部に2種類のヴァージョンを残し、そのどちらも音源化されているのも何やらクラシック音楽らしさを感じる(今回はダメ押しがある”初演版”)。
願わくば今後、『宇宙戦艦ヤマト』のことを何も知らない多くの人の心に、純然たるクラシック音楽の一つとして刺さらんことを。

ところで当日は昼夜二公演だったのだが、収録されているのはさて、どちらの演奏なのだろうか。


by odin2099 | 2024-07-24 21:14 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31