『義妹生活』アニメ#12
2024年 09月 23日
沙季は真綾の自宅で、新庄たちとの勉強会に参加する。
その帰り、新庄からの告白を受けた沙季は、好きな人はいない、としながらも告白を断る。
一方悠太は、予備校で藤波にある相談を持ち掛ける。
夜の渋谷を歩きながら、藤波の過去について聞くことになった悠太は、「消すことのできない気持ちもある」と藤波に諭される。
その翌日、9月28日。
悠太と沙季は、もう一度、二人の気持ちをすり合わせることにした。

毎回丁寧に、しっとりと作られた不思議な味わいの作品だった。
原作小説3巻分を一旦バラし、1クール全12話に再構成してはいるが、何か3話分ずつの3本の映画を見ていたような気分だ。
そしてきっと12話を一気に見たら、一つのストーリーとして完成されているのだろうとも感じる。
12話でまとめるにあたって、かなり端折られた場面、会話もある。
それは尺の問題もあったのだろうが、それ以上に行間を読ませる、想像させる、感じさせることを意図したものだったのだろうと思う。
正直言えば原作を読んでいて、この場面を映像で見たい、この会話を実際に聴いてみたいという部分が多々あった。
そう思っていた場面の、凡そ半数近くが削り落とされていたような印象も残ってる。
でも敢えて、そこを描かないことで逆に饒舌な作品に仕上げたのだ、と思いたい。
残念ながら今のところ第二期製作の報はない。
この12話は12話で綺麗にまとまってはいるものの、原作小説を読んでいる身としては、今回のラストは悠太と紗季の物語の「プロローグの終わり」でしかないことを知っている。
ハロウィン、誕生日、クリスマス、お正月、修学旅行、そして新しい学年へ。
その間に二人の関係も少しずつ変わっていく。
その先も映像として是非見たい、その気持ちは隠すべくもない。
【ひとこと】
サブタイトル、最後に「tomorrow and tomorrow」と表記される。
出演者が、自分たちの名前に纏わるイニシャルの一文字を書いたものを構成したのだと言う(中島由貴ならば”n”)。