『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』#1
2024年 10月 05日
リアルタイムでは見られず数年後にローカル局で放送したのを見て以来だから、凡そ40年ぶりくらいになるかな。
第1話冒頭には映画版のダイジェストが付くが、これが設定から内容から結構異なるもの。
これを「第0話」とするなら、はたしてこれは映画の続編なのかなあと思わないでもないが、それはひとまず置いておく。

脚本クレジットが松本零士の単独で、演出は二人クレジットされているシリーズ・ディレクターの片割れ勝間田具治だし、作画監督も荒木伸吾という豪華な布陣。
続く2話は脚本が山浦弘靖、作画監督に小松原一男、そして演出を手掛けたのはもう一人のシリーズ・ディレクター佐々木正光なのだから力の入れ具合が違う。
これでお話がもう少し面白かったらなあ。
TVシリーズを動かす人物として物野正という少年を設定。
これはかつての『宇宙海賊キャプテンハーロック』における台羽正的な存在だが、やはりハーロックには少年を導く存在という側面が求められているのだろう。
ただルックスが劇場版『銀河鉄道999』の星野鉄郎をもうちょっと幼くした感じで代わり映えしないし、賞金稼ぎとしてハーロックたちを付け狙っていたはずが、それに失敗するとコロッと宗旨替えしてアルカディア号の乗組員になってしまい、「イルミダス許すまじ」になってしまうのは如何なものだろう。
イルミダス側にもMr.ゾーンというレギュラーキャラが設定されており、こちらはハーロックのライバルキャラ。
2話の時点ではまだはっきりとしてはいないが、過去にハーロックと何らかの因縁があったのでは?と含みを持たせている。
ハーロックとはあくまで対立するのか、それとも共闘するのか、という興味で見ていたけれど、打ち切りの弊害かあっさり片付いてしまった残念キャラという印象しかない。
番組始まる前は、ひょっとしてコイツが黒騎士ファウストの前身か?なんて深読みし過ぎてたせいもあるんだろうけど。
また映画版やこれまでの登場作品での寡黙なイメージとは違い、本作のハーロックは饒舌で比較的喜怒哀楽を表に出す。
新たなハーロックの魅力と捉えることも出来るのだが、違和感を抱く向きもあったのだろうか。
ところで1話2話には、かつてのハーロックの戦友だという女艦長が出てくる。
ハーロックの前に友人として姿を見せながらも、イルミダスのスパイとして暗躍し、正を唆してハーロックを狙わせたりという、よくある「昔の友人が裏切者」パターンのキャラなのだが、その名前が「レオタード」。
誰のネーミングか知らないけど、これ、何とかならなかったの?