『ハルク』
2024年 10月 14日
シチュエーションや設定など丁寧な説明を心がけているのは好印象なのだけれども、時には大胆な省略も必要なんだな、ということが良くわかる。
この映画で40分以上かけて語られるハルク誕生の経緯は、『インクレディブル・ハルク』ではオープニングのタイトルバックでサラっと語られるだけなのだから。
またこの作品ではブルース・バナーの父親の存在が大きくクローズアップされている。何なら真の主人公は父親のデヴィッドの方だと言っても良い。
ブルースの相似形かつ合わせ鏡のような存在だと言えるだろうか。
このデヴィッドの比重が大きいために、ブルースが主人公としての存在感を今一つ発揮できず、真の主役の振り回されているだけの脇役に見えてしまうのは、この作品の最大の欠点かもしれない。
興行的には成功を収めながらも当初予定されていた続編ではなく、次回作がリブート作品になったのも宜なるかな。
そういえばこの感覚、1998年に製作されたトライスター版の『GODZILLA』に近いまどろっこしさに近いかも。
あの作品も丁寧にディティールを重ねていたが、その分テンポが決して速くはない作品に仕上がってしまっていた。
「ゴジラ」映画としてどうなのか?という議論はひとまず置いておくとして、もう少し刈り込めば痛快な怪獣映画になり得ていたのではないか、とも思うのだ。
そのリブートされた<MCU>版「ハルク」だが、ブルース・バナーを演じる俳優はエドワード・ノートンからマーク・ラファロに交代する羽目になり、今ではエドワード・ノートンの存在はなかったことにされている。
一方、昨今の<MCU>作品はマルチバースを描いており、<MCU>とは関係ない過去のマーベル映画化作品のキャラクターを演じた俳優そのままに再起用する傾向が続いているが、そうなるとエドワード・ノートンはともかく、本作のエリック・バナやジェニファー・コネリーらも別世界のブルースやベティとして再びスクリーンにお目見えする機会もあるのだろうか。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/8779042/
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