『風都探偵／仮面ライダースカルの肖像』（2024）

翔太郎がときめに語る鳴海荘吉の物語。

――ということで、これは漫画『風都探偵』＜ビギンズ・ナイト編＞の劇場アニメ化ではあるものの、事実上『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』と『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』に於ける『仮面ライダーＷ』パートのリメイクだ。

実写映画として見せられた物語や画を、今度はアニメーションで見せられる、何とも不思議な体験をしたが、これが思っていたよりもイケる。
「仮面ライダー」をアニメ化なんて、というのが正直な最初の気持ちだったのだけれども、これはアリ。
しっかりと『仮面ライダーＷ』の１エピソードとして見られる。

演じていた俳優に似すぎず、かといって離れすぎないキャラクターデザインは、アニメキャラとしても見られるし、実写ドラマの延長線上としても見られる。
適当な表現が思いつかないので陳腐な言葉となってしまうが、いわば「逆２．５次元」みたいな落ち着き方とでも言えば良いのだろうか。

ストーリーはリメイクだから新鮮味はないし、『風都探偵』オリジナルキャラの出番は少ないので、『風都探偵』としての出来は微妙ではあるのだが、園咲冴子のエロティックさ、ここぞという場面で流れる『Ｗ』の主題歌など、グッとくる作品であることに間違いはない。