『家事代行のアルバイトを始めたら学園一の美少女の家族に気に入られちゃいました。』 塩本
2025年 01月 19日
高校二年生の夏休み、家事代行のアルバイトを始めた大槻晴翔。
初めての依頼先は驚くことに学園一の美少女と名高い東條綾香の家で!?
予想外の出来事に戸惑いながらも、家事代行の仕事をこなしていくうちに綾香の家族に気に入られ、彼女の家に通っていくことになる。
作った手料理で綾香を喜ばせたり、新婚夫婦のようにスーパーへ買い物に行ったり、はたまた初々しい恋人のような映画館デートをしたり。
学校の外で特別な時間を過ごしていくことで二人は距離を縮めていく。
初心な学園一の美少女と隠れハイスペック男子の照れもどかしい家事代行ラブコメ開幕!
一応は晴翔の方が主人公だが、綾香視点で語られる場面も多く、それに客観的な描写も加わるという構成。
晴翔は成績は学年トップだし、幼い頃から空手を習っていて道場では師範代を務めているし、綾香の親友・藍沢咲によれば彼を狙っているクラスメートの女子も少なくないということなので、「隠れハイスペック男子」どころか全然隠れていない。
どちらかというと人見知りするタイプの綾香の弟・涼太には早々に懐かれ、綾香の両親にも初対面で好印象を与え、更には綾香からもかなりわかりやすく好意を寄せられるものの、本人にはその自覚がないため気付かない(というか、勘違いしちゃいけないと思っている)。
そのため晴翔の親友・赤城友哉やその妹の遥、通っている道場の一人娘・雫らがヤキモキするという流れになっている。
一方綾香は咲のアドバイスを受けながら晴翔にアプローチをかけるのだが、これまた恋愛経験ゼロな彼女が参考にしているのが、コミックやラノベの恋愛ものなので、トンチンカンなものだったり暴走して責めすぎちゃったりで、そのポンコツぶりはなかなかなもの。
特に自分の晴翔に対する気持ちが”恋”なのかどうかで悩む件は可愛い。
まあ元々綾香が晴翔を意識するようになったのは、度重なる告白にウンザリしている彼女に、咲が偽の恋人を作ることを薦め、その候補として晴翔の名前を挙げていたから、という切っ掛けがあったからで、それで戸惑うのも致し方ないかな?とは思う。

書籍版もこのまま4巻、5巻と続いて行って欲しいものだし、始まったばかりのコミカライズ版も順調に行って欲しいなあと思っている。