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『デビルマン/誕生編』(1987)

テレビアニメ版とは違い、永井豪の原作漫画に忠実を、を謳い文句に製作されたOVA版、本日より一週間限定で特別上映されているので早速映画館へ。
可もなく不可もなく、といったところ。
作画や美術のクオリティは相当高いのだけれど、台詞が飛び飛びなので原作を知らないと辛いだろうし、演出、特に音楽演出がまずくて盛り上がらない。
原作漫画1巻のダイジェストだからなあ…。
『デビルマン/誕生編』(1987)_e0033570_21503530.jpgこれが35年ほど前に見た時の感想。
今回見直してみても、感想はほぼ同じ。

入った劇場のスクリーンはかなり大きかったのだが、その大画面で見ても劇場用作品と比べて全く遜色ないクオリティ―。
かってテレビ版も手掛けた小松原一男が今回もキャラクターデザインを担当し、『銀河鉄道999』などで小松原一男と組んだ椋尾篁が美術を担当、そしてジブリ系のアニメーターが多数参加してるというのなんだかエモい。

ただ音響面では川井憲次の音楽は軽く感じられるし、不動明に速水奨、飛鳥了は水島裕、そして牧村美樹も澄川真琴(高野槇じゅん)というキャストには物足りなさも感じてしまう。
そしてストーリーは丁寧に語られてはいるものの若干のダイジェスト感はあるし、久しぶりにコミックの1巻読み直したなあ、というのが正直な感想だ。
いやコミックの1巻よりも、永井泰宇の小説版(『真・デビルマン』など)を再読した気分か。

次週は「妖鳥死麗濡編」も上映。
こちらの方が面白かったという記憶があるので、大画面で見られたら嬉しい。


by odin2099 | 2025-02-14 21:52 | ビデオ | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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