『エマニュエル/香港の情事』(1993)
2025年 04月 08日

仕事でアジア各国を旅していたエマニュエルは、香港で友人ニキと落ち合う。『エマニュエル/愛と官能の物語』の第2話。
ニキは会社の上司ニノに恋をして悩んでいた。
それを聞いたエマニュエルは、媚薬を使ってニキになりすましニノを誘惑する。
今回も機内で、エマニュエルがマリオに過去の体験談を語るというという形式で3つのお話が紹介される。
前回と違うのは明確に連作短編となっていることで、登場人物が共通していることだろうか。
エマニュエルは秘薬を使うことで他人に変身することが出来るが、今回はゲストヒロインの姿を借りて誘惑し行為に及ぼうとするのだが、途中で何度か本物と偽物が入れ替わるというシーンが用意されている。
その間にもう片方は浴室で全裸で待機していることになるのだが、入れ替わる際にわざわざ着替える場面も用意されているという凝りよう。

おそらくボディダブルを使っているのだろうが、ゲストヒロインは一人二役の熱演を見せるという趣向になっている。
他のエピソードでも入れ替わりトリックのような場面があり、エマニュエルを含めると都合で6人になるのかな?の女優さんのヘアヌードが見られるのは眼福。
そして男性の局部は映らないようにアングルが工夫されているため、画面に修正が加えられていないのも良い。
しかしこの物語は、シルビア・クリステル演じるエマニュエルの存在意義が殆どない。
また彼女が語る物語は、これまでの19年間の恋愛遍歴という設定だから、若返りの秘薬なしでもエマニュエルは十分に若く美しかったはず。
なので劇場版の4作目以降のように、単純にエマニュエル役に若い女優さんを起用すれば良かったんじゃないかとも思うのだが、一応はシリーズの顔である彼女の名前を”保険”代わりに使いたかった、ということなのだろうか。