『国葬の日』(2023)
2025年 04月 17日

東京、下関、京都、福島、沖縄、札幌、奈良、広島、静岡、長崎の10都市で撮影されたドキュメンタリー映画で、上映劇場が少なかったりで見逃していたものをようやく鑑賞。
国葬を巡っては賛否両論というか、劇中でも引用されているNHKや大手新聞での世論調査でも過半数が反対する中で行われた国葬。
その是非を正面切って問うことはしていない。
賛成派、反対派、どちらかの声を取りたてて大きく扱うこともない。
また安倍元総理の功罪についても言及しない。
印象に残るのは大多数から伝わる無関心さだろう。
賛成派も反対派も、確たる信念に基づいての主張ではないようだ。
そして映画にはナレーションもなければ、まとめもない。
大上段に構えた製作者側からの主張もない。
全ての判断は観客に委ねられているのだ。
怖ろしい映画である。