『抹殺者』(2000)
2006年 05月 05日
イスラエルで発見された人骨が、実はイエス・キリストのものかもしれない?!
ということで、ヴァチカンを始めとしてパレスチナの過激派らが大騒ぎを繰り広げるというお話で、「なんだ、また『ダ・ヴィンチ・コード』のあやかり本かぁ」と顔をしかめたのですが、何となく面白そうでもあります。
しかしよくよく調べてみると、20年以上前に『遺骨』という書名で翻訳が出ている上に作者は既にお亡くなりに。
ということは新刊でもなんでもない作品を、多分昨今のブームを当て込んで引っ張り出してきたものだろうと推察。しかも最近映画になっているというので、「はて、そんな作品あったかしらん? 日本未公開か、さもなければビデオスルーかな」などと考えていたんですが、えっ?主演がアントニオ・バンデラス・・・?
で、結局たどり着いたのがこの作品でした。
存在そのものは知っていましたけれど、まさかこの作品がそんなお話だとは夢にも思いませんでした。
シルベスター・スタローンと共演して殺し屋を演じた『暗殺者』という映画もありましたし、ご丁寧にもジャケットは銃を持ったバンデラスの写真、誰だってこれじゃアクション物だと思いますよね。大体なんなんでしょうか、「抹殺者」って。
ちなみにバンデラスの役どころは、遺骨の真偽を確かめるために法王の命を受けて派遣された神父様です。う~ん、柄じゃありません。
一応は元陸軍の情報部に所属していたという変り種という設定ではありますが、神父にしてはタフだなぁというくらいで然程活かされているわけではありません。
サスペンス物としてもアクション物としても、中途半端な出来になっています。
発見された人骨がもしイエス・キリストのものだとすると、キリストはただの人間であり、その復活も嘘だと言うことになってキリスト教は滅びてしまう、というのがバチカン大慌ての理由なのですが、キリスト教徒でない身にしてみればいまいちピンときませんね。
どんなものを「これが真実だ」と提示されても信じない人は信じないでしょうし、それにキリストの復活を文字通り信じている人がどれくらいいるものやら。
・・・などと書くと、信心深い人からは軽蔑されてしまうのだろうなぁ・・・。
『抹殺者』 極東アジアの仏教徒には理解困難な作品でした。 パッケージの謳い文句2000年前の“秘宝”の謎をめぐり、政治的な闇の取り引きに巻き込まれていく男女の数奇な運命を描いた、アントニオ・バンデラス主演で贈る壮大なミステリー・アドベンチャー。を信じたら、脱力..... more
一言いただけるとうれしいのですが・・・。
という、自分も突然のコメントで失礼しました。
この映画、無宗教の日本人には分かりにくいかもしれませんね。
実は私も今、イエスの古文書という本を読んでいるのですが、『ダ・ヴィンチ・コード』とは全く違うところに、ひっそりと置いてありました。
信仰していない人は真相を暴きたいと興味をもつし、どっちにしてもイエス・キリストは注目を集める存在ですね。
『イエスの古文書』、どうですか?
当分読めそうもないから買ってないんですけれど、チェック済みではあります(笑)。
最近はホントにこの手の小説が増えてますけれど、
玉石混交だろうから、ちょっと警戒心・・・(苦笑)。
『聖骸布血盟』、『メサイア・コード(イエスの遺伝子)』、『聖母マリア再臨の日』、『イエスのビデオ』・・・
と興味ある本は沢山あるんですが、読めるかなぁ???
とりあえず『聖なる暗号』は買ってきたんですけど、いつ読み始められるのやら。
あ、『イエスの古文書』、読み終えられましたら感想などお聞かせくださいませ。
・・・とか言ってると、あと一週間半で『ハリー・ポッターと謎のプリンス』が出ちゃうじゃん?!
人間では何故いけないのか?愛を説いているのに~みたいな台詞には頷いてしまいました。信仰している側と、考古学者側の意見が出てくるのはよかったです。
『イエスの古文書』・・・会社の休憩中にしか読んでいないので、さっぱり進みません。こんなに次の本達が待っているのに、どうしましょう。と思いつつ、本屋に足を運んでしまう、ばか者です(汗)
ご覧になりましたか。
映画としては決して悪くないと思うんですが、宣伝の仕方には問題あり、ですよね。
もっとも日本ではなかなか受けないであろう題材なので、
アントニオ・バンデラス!アクション映画!!
・・・という形にしないと難しいのかも知れませんが。