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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』_e0033570_19380656.jpgキャプテン・アメリカを主人公にすると、何せ当人は戦場の英雄、バリバリの”軍人”だからかどうしてもミリタリー色が強めに出てくるが、今回も単純にスーパーヒーロー映画にはならずに、もう少し現実に根付いたというか、政治の裏側に材を採ったスパイ・アクション物、ポリティカル・サスペンスの要素が強い作品になった。

お祭り映画の『アベンジャーズ』の後は、『アイアンマン3』にしろ『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』にしろ主人公のパーソナルな部分に焦点を当て、広げ過ぎた風呂敷を一旦畳む方向へ舵を切り、個々のキャラクターを際立たせる一方で、他のヒーローの不介入の理由付けにも成功している。

今回のキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャースが相対するのは、死んだはずの親友バッキーであり、この二人の間には戦友であるナターシャやフューリー、それに新たな相棒であるサムも割って入ることが出来ない。
またそれに加えて、言ってみればシールドという組織の内乱をも描いている訳だから、尚更表面化することは出来ないため、スティーブは孤軍奮闘を強いられることになる。

また製作サイドとしては『コンドル』、『パララックス・ビュー』、『マラソンマン』あるいは『大統領の陰謀』といったポリティカル・スリラー作品が念頭にあったようで、『コンドル』や『大統領の陰謀』に出演していた”リベラル派”のロバート・レッドフォードをヴィランに起用したのはその意志の表れだったのだろう。

それにしても今回、バッキーがウィンター・ソルジャーとして生存していたことが今後のスティーブの行動を縛り、サムという相棒やエージェント・シャロンという協力者を得、心情的にナターシャとスティーブの距離が縮まったこと。
そしてシールドという組織が崩壊したことが後のアベンジャーズの分断に繋がり、結果的にサノスの侵攻を許したことになるのだが、既にこの時点で伏線は張られていたのだろうか。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/21908585/
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by odin2099 | 2025-06-17 20:12 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

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by Excalibur(エクスカリバー)
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