『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
2025年 06月 17日

お祭り映画の『アベンジャーズ』の後は、『アイアンマン3』にしろ『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』にしろ主人公のパーソナルな部分に焦点を当て、広げ過ぎた風呂敷を一旦畳む方向へ舵を切り、個々のキャラクターを際立たせる一方で、他のヒーローの不介入の理由付けにも成功している。
今回のキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャースが相対するのは、死んだはずの親友バッキーであり、この二人の間には戦友であるナターシャやフューリー、それに新たな相棒であるサムも割って入ることが出来ない。
またそれに加えて、言ってみればシールドという組織の内乱をも描いている訳だから、尚更表面化することは出来ないため、スティーブは孤軍奮闘を強いられることになる。
また製作サイドとしては『コンドル』、『パララックス・ビュー』、『マラソンマン』あるいは『大統領の陰謀』といったポリティカル・スリラー作品が念頭にあったようで、『コンドル』や『大統領の陰謀』に出演していた”リベラル派”のロバート・レッドフォードをヴィランに起用したのはその意志の表れだったのだろう。
それにしても今回、バッキーがウィンター・ソルジャーとして生存していたことが今後のスティーブの行動を縛り、サムという相棒やエージェント・シャロンという協力者を得、心情的にナターシャとスティーブの距離が縮まったこと。
そしてシールドという組織が崩壊したことが後のアベンジャーズの分断に繋がり、結果的にサノスの侵攻を許したことになるのだが、既にこの時点で伏線は張られていたのだろうか。
<過去記事>
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