『口もききたくないあいつと、自習室で甘い筆談』 持崎湯葉
2025年 07月 26日
柊ヶ丘学園の生徒会と部活連合は対立関係にある。
特に生徒会長の「冷徹メガネ男」東口真北と、部活連総代の飄々としたカリスマ女子・西丸何南は両陣営を代表する宿敵。
顔を合わせれば口論する日々を送っていた。
しかしある日の放課後、東口がひとりで通う学校の自習室に西丸が訪れる。
身構える東口であったが、西丸がノートの切れ端に書いてきた言葉は、『……てか、付き合ってる人いる?』
本当は西丸は、東口と仲良くしたいのであった!
二人は宿敵を演じながら、放課後は自習室で筆談する秘密の関係に。
東口が初めて知る、可愛くっていたずら好きな西丸の素顔。
話せば敵同士、紙の上では付き合う目前(?)の恋の行方は!?
犬猿の仲の生徒会長と部活連合総代。ところがこの二人、実は似た者同士であり、不毛な両陣営の対立を鎮静化させようと考えている何南は、密かに真北に共闘、平たく言えば八百長を持ち掛ける。
その手始めとして両陣営が自論をぶつけ合う討論会を、事前の打ち合わせ通りに進行させることにするのだが、その打ち合わせ方法というのが、メールやLINEではなく誰も使っていない自習室での筆談というアナログな手段だというのが面白い。
また何南が真北と仲良くしたいのは本当で、アプローチされる度に今度は真北の方も何南を徐々に意識しだしていくという展開が楽しい。
真北の周囲には副会長の美少女・中卯月や、書記と会計を務める空崎風子と雷子という真北の幼馴染の美人双子姉妹がいて、当人同士にその気はなくても疑似ハーレム状態が築き上げられてはいるものの、何南の周りには恋敵になりそうな人材がいないというのも、違った意味で波乱を招きそうだ(空崎姉妹の末っ子・晴子という何南の崇拝者はいるけれど)。
筆談をしたノートの切れっ端が第三者の手に渡り、何南が窮地に追い込まれるという展開は起きたものの、二人の協力で何とか回避。
はたしてこれから二人の目論見道理に不毛な対立は終わるのか、そして真北と何南の関係がどうなっていくのか、先が楽しみである。





