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『ルパン三世VS名探偵コナン』(2009)

ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子が、猟銃事故で死亡した。
残された王位継承権者であるミラ王女は即位を拒絶し、また国内では即位反対のデモが連日起きていた。
そんな中で、生前の女王が企画していたレセプションに出席するべく王女は渋々ながら来日するが、レセプション会場で毒殺されかける。
コナンと毛利小五郎の機転によって難を逃れた王女だったが、警備の目を盗んでホテルから抜け出す。
偶然出会った瓜二つの少女・毛利蘭と入れ替わった王女は、峰不二子の手助けで逃走を続ける。
一方の蘭は王女の身代わりとしてヴェスパニアへ連れ去られ、それを追ってコナンもヴェスパニアへ。
更にヴェスパニアの至宝をルパンが盗むと睨んだ銭形警部の部下として、毛利小五郎もヴェスパニアへと向かう。

『ルパン三世VS名探偵コナン』(2009)_e0033570_21504365.jpg日本テレビ開局55周年と読売テレビ開局50周年を記念したスペシャル番組。
アニメ制作会社は同じものの、原作者も違えば出版社も違う(厳密に言えば放送局も違う)作品同士の、珍しいコラボレーション企画だ。
タイトルは『ルパン三世』が先に来るが、ストーリー上は『名探偵コナン』にルパンたちがゲスト出演している感が強い。

次元や不二子は比較的出番が多いがルパンはやや少なめだし、五ェ門が出てくるのはラストの20分ほど。
一方の『コナン』側も、目暮警部に高木刑事、鈴木園子ぐらいに登場人物は絞られているのは、コラボならではだろう。
また『ルパン』と『コナン』では当然ながら絵柄が違うことに加えて、キャラクターの頭身も異なっているので並ぶとバランスが悪いのだが、こちらは見ているうちに気にならなくなってくる。

両作品のキャラクターの魅力を活かしきったとは言い切れないが(特に『ルパン』側)、異業種格闘戦としてはまずまずの出来。
お色気シーン(?)があったり、台詞に下ネタが盛り込まれていたりというのは『コナン』としては珍しいのではないか?
ただ、まだ『カリオストロの城』の呪縛を断ち切ってないのかな、と感じさせる場面もあった。

石川五ェ門役の井上真樹夫、峰不二子役の増山江威子、それに銭形警部役の納谷悟朗の3人は、本作の翌年に放送されたTVスペシャルをもって勇退、そして毛利小五郎役の神谷明もこの放送の約半年後にシリーズから降板ということになってしまったので、一時代の終わりを感じさせるものになってしまった。
リアルにアニメブームを体感した世代としては寂しい限りだ。
by odin2099 | 2025-10-08 21:52 | テレビ | Trackback | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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