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『少年探偵団/夜光の魔人』(1957)

<少年探偵団>シリーズの6作目で『少年探偵団/二十面相の復讐』の続編(後編)。
ランニングタイムは45分と、これまた短い。
前後編を通しで見ても1時間半弱だ。

『少年探偵団/夜光の魔人』(1957) _e0033570_20580830.jpg手掛かりを求めて明智探偵と少年探偵団は出かけるのだが、殆ど物見遊山のようなのんびりムード。
ところがその前に堂々と姿を見せる二十面相。
すると探偵団は何グループかに分かれて捜索を開始するのだが、あっさり捕まっちゃう足手まといぶり。

明智探偵は明智探偵で二十面相と丁々発止の掛け合いをやっている、と言いたいところだが、化かし化かされの応酬がちっとも盛り上がらない。
特撮と呼べるほどの特殊効果は使われていないし、セットもしょぼいし、爆発も…。
クライマックスは溶岩が噴き出し絶体絶命?!
…のはずだったのになあ。
あっさりと解決してしまった。

そもそもが、常に余裕綽々で上から目線なのに、実力が伴わない二十面相に、片や大言壮語しながら、その陰謀を防ぎきれない明智小五郎という自信過剰な二人が、何某かのアクションを起こすことで自己満足をぶつけ合ってるだけで終わってしまう。
これ、推理小説が原作だよね?と言いたくなってくる。

ヒーロー物にしても、ヒーローも悪役も行き当たりばったりの行動だらけで底が浅い。
二十面相は乱暴を働く極悪人だし、明智探偵も周囲から過大評価されすぎじゃないの?という程度の活躍ぶりだし、当時の子供たちはこれで満足したのかなあ。
これなら探偵としての実力を十分に発揮してるとは言い難いものの、いざとなれば七色仮面というヒーローに変身する蘭光太郎の方が探偵としてもマシな気もするのだが。
by odin2099 | 2025-10-10 21:00 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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