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『丑三つの村』(1983)

『丑三つの村』(1983)_e0033570_20385126.jpg祖母と二人暮らしの青年・継男は村一番の秀才と持て囃されていたが、本人は軍人となって国に尽くしたいと考えていた。
だが徴兵検査で結核と判断されたことで、村人の態度が一変する。
村八分状態にされた継男は次第に不満を募らせ、遂には村人たちへの復讐を決意する。

「津山三十人殺し」を題材にした西村望の小説の映画化で、出演は古尾谷雅人、田中美佐子、池波志乃、夏八木勲、原泉、大場久美子、五月みどり、監督は田中登。
あの『八つ墓村』の元ネタでもある。

猟奇的な大量殺人事件を描いているということで、全編が重苦しいトーンに包まれたホラー寄りの作品を想像していたが、全く違っていたので少々驚く。
簡単に言えば、周囲から疎まれ、蔑まれ、尊厳を踏みにじられたいじめられっ子が、逆ギレして暴れまわるという内容である。

犠牲となった村人の中には主人公を力ずくで排斥しようとしたり、主人公以外にも目障りな人物を「村の風紀を乱す」として集団で襲って撲殺するなど、人としての道を大きく外れた者がいる。
これは主人公の行動を英雄的行為として描く意図ではないとは思うが、主人公の動機付けとしては十分に機能していると言える。

よってクライマックスの展開は、快哉を叫ぶというほどではないものの、溜飲が下がるというか、カタルシスを感じるものではあった。
もちろん主人公の犯行そのものは到底肯定しえないものではあるものの、多少なりとも同情の余地ありとは感じさせるので、主人公の復讐劇としても成立している。
ターゲットの一人を取り逃がしたまま、復讐劇が幕を閉じるのは理解出来ないのだが。

とはいうものの事件の生存者は少なく、また狭い閉鎖的な村で起こった事件とのことなので、その生存者の証言もどこまで信用して良いものかわからないし、犯人も直後に自殺しているだけに、村で一体何が起こり、その中で犯人が何を感じ、そして何故に犯行に及んだかの真相は、全て闇の中ということになる。

この映画の見どころとしては、女優陣の豪華”競艶”が上げられよう。
池波志乃の豊満さと五月みどりの妖艶さ(残念ながら二人とも上半身だけだけど、見応えがあって素晴らしい)に、田中美佐子の初々しい魅力(こちらは上半身だけでなく、後ろ姿で全身を見せてくれるし、少女っぽさがあってこれはこれでアリだ)は、何れももっともっと見せて欲しいと願わずにはいられない。
ちなみに大場久美子はこの作品では脱いでいないが、翌年にヌード写真集を発表しているらしい。
なんだかなあ。


Commented by ふじき78 at 2025-12-31 08:53
大場久美子はデビュー当時、相本久美子と混同したなあ。

田中美佐子はちゃんと脱いでくれて良かった。
Commented by odin2099 at 2025-12-31 09:24
> ふじき78さん

田中美佐子ってこの頃は23歳ぐらいのはずなんだけど、スレンダーというか少女体型なので嗜虐をそそられたりして。
その対極に池波志乃や五月みどりがいるからバランスはとれてるとも言える。
by odin2099 | 2025-12-23 20:40 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(2)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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