『ウィキッド/永遠の約束』(2025)
2026年 03月 10日
映画は舞台版の二部と同様に始まる。最初はグリンダとフィエロの婚約披露の式典だが、ここにもう一つ、レンガの道の開通の祝いという要素が加わるのがちょっとした違い。
その直前にはエルファバが、動物を虐待しながら行っている道の工事を邪魔するというシーンが入るが、「これまでのあらすじ」的なカットはない。
前編である『ウィキッド/ふたりの魔女』がどんなストーリーで、どんなキャラクターが出ていたか、記憶に自信がない人は前以ておさらいをしておいた方が良いかも知れない。
これ以降も物語は舞台版に即して進行していく。
新たなシーンや歌を追加したり、細かいやりとりを膨らませている部分はあるが、大きな改変は行われていない。
オズの国から逃げ出そうとする動物たちに、エルファバが共に戦おうと呼びかける場面や、マンチキン総督となったネッサローズが国民にどんな政策を課し、それに対してボックがどう反発したかとか、エルファバが魔法使いと話し合う場面にグリンダが同席していることくらいか(いや、意外に変更箇所は多いかも)。
エルファバとグリンダの、互いを理解しながらも対決せざるを得ない状況に追い込まれた心情や、ふたりの心をかき乱すフィエロの受難、魔女への憎しみに凝り固まったボック、そしてわかっていてもクライマックスのエルファバとグリンダの別れのシーンでは泣いてしまう。
「For Good」のイントロが流れるだけで、もう駄目だ。
前作では少々引っかかった高畑充希と清水美依紗の歌も、今回は殆ど文句なしである。
エルファバの最期(?)は舞台版同様に主にシルエットで表現され、チステリーとの関係も改善され、動物たちもオズの国へと戻ってきて、そしてグリンダにも魔法の力が?と思わせるなど、全体的に舞台版よりは幾分明るく描写されているラストも悪くはない。
ただ舞台版を偏愛している身とすると、些か盛りすぎというか、穏やかに収めすぎのようにも感じるのだが。
今回の映画化、特に後半部分はネガティヴな反応も目立っていたので不安の方が大きかったが、結果としては二部作として満足いくものになっていた(勿論不満点も少なくはない)。
近々、今度は字幕スーパー版でも鑑賞し、それで感想をまとめたいと思う。
それにしても劇団四季、後編上映に合わせて再演するスケジュールを組んでも良かったのではないだろうか。
また舞台版が見たい。





