『モルグ街の殺人』(1932)
2026年 05月 05日
恋人と見世物小屋へ入ったデュパンは、ミラクル博士とゴリラのエリックの芸を見せられる。恋人のカミーユを気に入った様子のエリックとミラクル博士に危険なものを感じたデュパンは、カミーユに博士に近づかないように警告するが、博士は密かにカミーユを付けて住居を突き止めていた。
一方街では売春婦の連続殺人事件が起こっており、デュパンはその検死に立ち会うのだが、やがてその死因にゴリラが絡んでいることに気付く。
だが時既に遅く、ミラクル博士はエリックを伴いカミーユを誘拐していた。
『魔人ドラキュラ』、『フランケンシュタイン』、『ミイラ再生』らと同じ時期に作られたユニバーサル・ホラーの一本で、原作はエドガー・アラン・ポー。
主演はベラ・ルゴシで、監督はロバート・フローリー。
ポーの原作は「シャーロック・ホームズ」の原型とも言われている探偵小説、推理小説だが、映画は何故かマッド・サイエンティストが主人公の陳腐なモンスター映画と化している。
お話も殆ど別物だし、ベラ・ルゴシの大仰な演技も浮いている。
ヒロインのシドニー・フォックスはなかなかの美人さんだが、若くして亡くなられているようだ。
推理ものの要素はほぼなく、デュパンが真相に気付くのも直感と閃きに依存している感が無きにしも非ずだし、警察の腰が重い上に頭が固く、デュパンを容疑者扱いして拘禁しようとする有様でイライラさせてくれる。
そしてラストはまるで『キング・コング』。
といっても『キング・コング』の公開はこの翌年だから、期せずして先取りしたかのようになっているのだが。





