『アラクノフォビア』(1990)
2026年 06月 15日
スピルバーグの下で、プロデューサーとしての手腕を発揮してきた「片腕」的存在のフランク・マーシャルが、監督デビューを飾った一本。
毒グモが人間を襲うという、如何にもというB級然としたストーリーは、手堅く仕上げればサスペンスの効いた小品にもなりうる素材だが、監督の(製作者の?)意図はそこにはないようで、コミカルさを加味したアクション映画になっており、その手のファンには何とも生ぬるい印象を与えるだろう。
良くも悪くも「スピルバーグ印」という訳だ。
マーシャルの演出は、デビュー作としては手堅くまとめている印象があるのだが、こうなると気になるのは「師匠」スピルバーグがどの程度バックアップしたか、或いはちょっかいを出したかであるが、それは他のマーシャル監督作品の出来映えから推測するしかないだろう。
ただ、以後マーシャルはスピルバーグの下での監督作品はない。
スピルバーグ・ファミリーから独立したというのも理由の一つだろうが、仕事そのものを一緒にしていない訳ではないので、両者の「監督としての」ベクトルは少なくとも一致はしていないのかも知れない。
以上、「しねま宝島」からの転載。
製作がキャスリーン・ケネディとリチャード・ベイン、製作総指揮はスティーブン・スピルバーグとフランク・マーシャル、そして監督がフランク・マーシャルというホラー?パニック?映画。
日本でのスピルバーグの神通力はだいぶ衰えて来た頃の作品なので、ヒットしていたという記憶は無い。
出演はジェフ・ダニエルズ、ハーリー・ジェーン・コーザック、ジョン・グッドマン、ジュリアン・サンズ、スチュアート・パンキン、ブライアン・マクナマラ、マーク・L・テイラー、ヘンリー・ジョーンズ、ピーター・ジェイスン、メアリー・カーバーで、タイトルの意味は「クモ恐怖症」。
クモというより虫全般が嫌いなので、そもそも愉しく見られるわけがない。
キャッチコピーに「スピルバーグがサメでやったように、マーシャルはクモでやった」みたいなことが書かれているが、ストーリーは定番通りに進む。
事件が起きて主人公が大騒ぎするが、頭の固い事勿れ主義の上司とか責任者がそれを封じ込めると、その隙に事態は益々悪化し、最後は専門家の協力を得ながらも主人公が孤軍奮闘する、というお馴染みのヤツだ。
まあそれでも30ン年ぶりに、しかも何年か前に「午後ロー」で放送したヴァージョンで見たせいか、初見の時よりは毛嫌いせずに見ていられたかな。
もちろん好きになれたかというと、それはノーだ。
そういやリメイク企画があったようだが、頓挫したらしい…。
スピルバーグの下で、プロデューサーとしての手腕を発揮してきた「片腕」的存在のフランク・マーシャルが、監督デビューを飾った一本。




