『月のひつじ』(2000)
2006年 05月 09日
1969年7月に行われたアポロ11号のミッション。人類初の月面歩行の映像を全世界に中継したのは、なんと!羊しかいないオーストラリアの片田舎パークスにあるアンテナだったのだ!という、実話に基づいた映画だそうである。
歴史的な大偉業に参加することになって、街は大騒ぎ。一方天文台では、所長をはじめ地元の科学者たちが、NASAから派遣されてきたエリート科学者と気まずい雰囲気に。だがそんな中で打ち上げられたアポロ宇宙船は順調に飛行を続け、パークス天文台も無事に役目を果していた。
ところがある日、突然の停電に予備システムが作動せず、アポロを見失ってしまうというとんでもない事態が起こる。これがバレたら任務からはずされてしまうと考えた一同は、NASAに大ウソをついて必死に手計算を行い、最後には月を基準にアンテナを動かしてなんとか再補足に成功。このことをキッカケにメンバーの結束も固まってゆく。
そして遂に歴史的瞬間の時がやってきた。しかしここで天候が急変する。風速15メートルまで耐えられる設計のアンテナだが、とうとうその風速は25メートルに。アンテナを動かせば、下手をすると倒壊の可能性もある。はたして彼らは、その「瞬間」の映像を世界に送り届けることが出来るだろうか?
アメリカ大使を迎えた歓迎パーティで、アメリカ国歌と間違えてアメリカのTVドラマ『ハワイ 5-0』のテーマ曲を演奏してしまったり、アポロ宇宙船を見失ってテンヤワンヤの天文台を突然訪問した大使に、NASAと宇宙船との交信を聞かせて欲しいと言われ、トランシーバーを使ってニセの交信を演じてしまったりと、どこまで本当のことなのかと呆れてしまったが(実際、ほとんどのエピソードはフィクションのようだ)、なかなか上質のコメディである。今は年老いた天文台所長の回想で綴られる構成も良く、ラストはほろりとさせられる。
× × × ×というわけで、公開当時に見た時の感想を「しねま宝島」より転載。相変わらず手抜きしておりますが、今回見直した際の感想も殆ど同じである。
「真実の物語である」と宣言しておきながら、その実フィクションばかりというのは反則だと思うが、街をあげての大騒動だったのは間違いないところ。サム・ニールを始めとする役者陣の好演、それに音楽の素晴らしさと合せて、やはり良い映画だなぁと改めて感じた次第だ。





