『THE ORIGIN OF ULTRAMAN』(2026)
2026年 07月 06日
『ウルトラマン』という作品の魅力に迫るドキュメンタリーなんだろうけれども、これはどういう層に向けて作られた作品なんだろうか。てっきり『ウルトラマン』という作品が生まれた経緯や、製作の過程について追いかけているのかと思っていたのだが、実際に製作に携わっていたスタッフやキャスト、その関係者の証言なども盛り込みつつも、結局は著名なクリエーターたちによる「ウルトラマンと私」を集めたものだった。
出演はギレルモ・デル・トロ、是枝裕和、小島秀夫、庵野秀明、樋口真嗣、ニコラス・ウィンディング・レフン、シャノン・ティンドル、ジョン・アオシマ、成田カイリ、パット・キャディガン、清水節、椹木野衣、岡田秀則、黒部進、桜井浩子、毒蝮三太夫、飯島敏宏、佐川和夫、鈴木清、飯塚定雄、宍倉徳子で、企画は是枝裕和自身。
『ウルトラマン』を好きでずっと見続けて来た人にとっては、秘蔵映像の類いが満載な訳でもないし、定説を覆すような新証言があるわけでもないし、そもそも時系列に沿って言及されているのでもないので興味深い内容とはあまり言えないだろうし、そもそも『ウルトラマン』にさほど関心の無い人がこの作品を見て、よし、面白そうだから『ウルトラマン』を見てみよう!とはならないだろう。
そして合間合間に本編からインサートされる映像もあったりするのだが、基本的にはインタビュー映像を延々と見せられるだけの2時間はなかなかキツいものがある。
『ウルトラマン』の製作秘話だからといって、『ウルトラマンをつくった男たち/星の林に月の舟』のようなフィクション仕立てで面白おかしくまとめたドラマの方が良かったとは言わないが、資料映像としてはともかくドキュメンタリーとはいえ一本の映画としては見応えに乏しいなとしか言えない。
時間的な制約はあっただろうが、もっと取り上げるべき要素、人物はあったはずだ。
今だからこそ正面切って『ゴジラ誕生』とか『円谷英二伝』とか、そういう映画を作っても良いんじゃないかなという気がする。
まあ『円谷英二伝』だと、NHKの朝ドラあたりでやりそうだけど。
ドキュメンタリーでやろうとしてももう関係者の声を拾い集めるのは困難だし、秘蔵フィルムの類いもあまり出てきそうにないしなあ。





