ロスにある日系企業のパーティー会場で、一人の女性が殺された。
その裏には日米のビジネス戦争を背景にした、ライバル企業や政治家が絡んだ巨大な陰謀が隠されていた、というサスペンス物。
原作はマイクル・クライトンのベストセラー小説で、自身も脚本に参加。
同じ年には前作『ジュラシック・パーク』も映画化されて大ヒットしているので、日本でも一挙に知名度が上がったのは記憶に新しい。
またその内容から”ジャパン・バッシング”だという批難の声が挙がり、米本国でも話題に上っていた。

主人公のウェズリー・スネイプスは渉外担当官である警部補で、日本企業からの要請で現場に駆けつける。
彼を補佐するのが、日本通で渉外担当官としては伝説の男ショーン・コネリー警部。
事件の捜査にあたって、この”センパイ”コネリーが”コーハイ”スネイプスに日本と日本人についてのレクチャーをするのだが、これが相変わらずのハリウッド流勘違いの連続。
原作ではもう少しクライトンのリサーチの後が窺えるのだが、やっぱり日本人というのは諸外国からは理解されない特異な民族らしい。
コネリーは製作総指揮も買って出るほどの入れ込みようだが(原作者のクライトンとは『大列車強盗』映画化の頃からの付き合いで、一説によると最初からクライトンはこの役にコネリーを想定して書いたのだという)、デタラメな日本語台詞を喋られたのではたまったものではない。
コネリーの台詞じゃないけれど「フザケルナ、ソコドケ、デテユケ!」である。
また日本人役には、日系人じゃなく日本人を起用して欲しい。
顔立ちが絶対に違うのだから。
ちなみに音楽担当は武満徹である。
金があるなら日本人役者を…(以下略)。
原作は当時一回読んだきりだし、映画もその時に観ただけだったので、今回観直したときも細かい部分は殆ど覚えていなかったのだが、チラホラ思い出す限りでは登場人物の設定が(名前まで)随分と変えられ、確か犯人も別人になっていたはず。
これでは面白い映画にはなりようがない。
もっともこの作品を”コメディ映画”として愉しんでいる人は結構いるようで、気になる人は『リトルトウキョー殺人課』という映画も一緒にご覧になると良いだろう。
日本通の刑事ドルフ・ラングレンと、日本を知らない日系人刑事ブランドン・リーという2大アクション・スターが共演し、ジャパニーズ・マフィアをやっつけようとするお話で、この『ライジング・サン』でも重要な役どころを演じているケイリー=ヒロユキ・タガワとティア・カレルも出演している。