V9時代の巨人を手本にチーム作りを進め、その巨人への対抗心でここまでやってきたが、然るに今の巨人は・・・という具合に、結局は思い出話と愚痴に終始してしまっている面はありますが、現在は東北楽天ゴールデンイーグルスの指揮を執る野村監督が、長年敵対してきた立場から巨人軍を語る、という趣向のもので、角川書店の”oneテーマ21”という新書シリーズの一冊です。著者が著者ですし、この副題からビジネス書の棚に並べられそうではありますが、純粋に野球の書として読むべきなんじゃないのかなぁ、と思いました。

ファンの端くれとしては、野村監督に同情される今の巨人は哀れ以外の何者でもないですね。もっと野村監督にグチグチ言われ、ぼやかれるような、そんな強い巨人になって欲しいものです。