『ナルニア国物語/ライオンと魔女』(1979)
2006年 07月 23日
ルーシーがナルニアへ迷い込み、フォーンのタムナスと出会う件が全て回想形式で処理されていたり、サンタクロースが登場しないので(名前だけは出てきます)、剣や盾、弓、つの笛、薬などピーターたち兄妹への贈り物が、アスランから直接手渡されたりと細々としたアレンジは施されていますが、約90分という長さの中でほぼ原作に忠実に描かれています。
しかし健全な(?)子ども向けのTVアニメということですから、かなりオブラートに包んだ印象があり、例えるならば古典作品、名作物をリライトした絵本のような感じでしょうか。四半世紀も前の作品、しかも表現に制約の大きいアメリカの作品ということを差し引いても、見応えという面ではかなり劣ります。絵も殆ど動きませんし、かなり割り切らないと楽しめないでしょう。
もっとも本来の対象者を無視し、”大人の視点”(苦笑)を振りかざしてアレコレ言うのは本末転倒ですので、そういった子供たちの純粋な意見を是非聞いてみたいものですね。かえって新鮮に受けとめられるかも知れませんし。
