『赤んぼ大将さようなら』 佐藤さとる
2006年 07月 28日
初版は1997年3月で、2作目の「赤んぼ大将山へいく」が出たのが1970年。現実と同様に物語内時間も25年後となっています。
となると、主人公のタッチュンこと加藤達夫(というのが正式な名前だそうです)も、当然ながら「赤んぼ」ではありません。では「題名に偽りあり」なのかというと・・・? それは読んでのお楽しみというところでしょうか。
タッチュンのパートナーのめざまし時計も、モモンガのモンザエモンも出てきますが、ただ残念ながら前の2作のように純粋には楽しめませんでしたね。
というのは、正直言って肝心のお話がピンとこないのです。
また、どうして物語内時間をリアルタイム(に近く)設定したのでしょうか。
大人になったタッチュンを描きたいというのが執筆動機にあったようですが、それにしても無理矢理タッチュンをお話に絡めているような気がしてなりません。これならば素直に「赤んぼ大将」としての3番目の冒険物語として語って欲しかったですね。
期待していただけに、かなり失望してしまいました。
佐藤さとるさん!懐かしいお名前です。
「誰も知らない小さな国」
という作品を、幼い頃に読んだことがあります。
初めて自分で選び、最後まで読んだ童話だったと思います。
蛙の着ぐるみを着ているコロボックルのイラストが鮮烈でした。
今も私の瞼には焼きついていますヨ(笑)
「永遠に美しく」
本当に大好きな作品なのです♪
初めて観た時には、ブラック過ぎて笑えなかったのですが、
崇高で普遍的なテーマを描いた、毒気の強い名作だと思います。
おや、こんなところにコメントが・・・(苦笑)。
この作品では挿絵が しんしょう けん という人に代わっています。
誰なんだろう?と思っていたんですが、実は佐藤さとるさんの息子さんで、
このシリーズの主人公タッチュンのモデルにもなっているそうで。
改めて息の長さを感じさせられました。
『永遠に美しく』は何故かTVでやってると観ちゃいますね。
そんなに好きな作品というわけでもないんですが・・・(苦笑)。