『パトリオット・ゲーム』(1992)
2006年 10月 12日
CIAアナリストの職を辞し米海軍兵学校の教官となっていたジャック・ライアンは、仕事を兼ねた休暇旅行でロンドンを訪れていた。何度か見直しているうちに、それほど悪い作品ではないと思えるようになったが、やはりジャック・ライアンにはアレック・ボールドウィンの印象が強かったので、シリーズ物としてはどうしても納得いかない部分もある。
だがそこで、英王室の一員ホームズ卿襲撃事件に巻き込まれる。
家族を守る為に襲撃犯と戦ったライアンはホームズ卿を助け、一躍英雄に。
だが今度は弟を殺されたテロリストの一人が、ライアンを執拗に付狙うことになる。『レッド・オクトーバーを追え!』に続いてジャック・ライアンを主人公にしたシリーズ第2弾で、ライアンは前作以降CIAから離れているという設定。
アレック・ボールドウィンからハリソン・フォードへ役者が交代したこともあって嫌でも前作との時間経過を意識せざるを得ないが、実は原作である『愛国者のゲーム』は作品としては2作目だが、『レッド・オクトーバーを追え』の前日談。
今回の事件に遭遇したライアンがグリーア提督のスカウトによってCIAへ入局するといういわばシリーズの発端編なのだが、映画ではCIAへ復職するというように改められている。
もっとも当初からこの作品を続編として製作する予定だったようで、この物語のラストで誕生するライアンの二人目の子供が前作には登場していない。
また続編といってもストーリー上の引きは特になく、ジェームズ・アール・ジョーンズが前作同様にグリーア提督役で出演しているに留まる。
主演俳優が代り、監督が代り(ジョン・マクティアナン→フィリップ・ノイス)、音楽担当者も代り(ベイジル・ポールドゥーリス→ジェームズ・ホーナー)、となればシリーズ物としての連続性も感じられないのは致し方ない。
それにしても、かなりアクションを前面に押し出した映画になってしまったという印象が強い。
特に『ケープ・フィアー』を彷彿とさせるクライマックスのボート・チェイスなど、些かやり過ぎの感も。
ライアンは決して肉体派ヒーローではあり得ないのだが、これでは従来のハリソン・フォードのキャラクターの延長線上と受け取れてしまう。
男と男の一対一の対決を見せることに主眼を置いている以上、この改変は仕方がないのかもしれないが、これでは原作の良さは失われてしまっている。
(「しねま宝島」より)

BS2にて「パトリオット・ゲーム」 今週のBS映画劇場はハリソン・フォード特集で、久しぶりの作品ばかりを楽しませてもらっている。 「パトリオット・ゲーム」はトム・クランシー原作の“ジャック・ライアン”シリーズ第2弾。この作品からジャック・ライアン役はハリソン・フォードが務める。 偶然現場に居合せた事からテロ事件を阻止したライアン(ハリソン・フォード)だったが、弟を殺されたテロリスト(ショーン・ビーン)は私怨のためにライアン一家を狙い始める・・というストーリー。 事件にIRAなどが絡んでいるにも...... more

結構手に汗握りながら見ていた、が終わってみれば、ちょっと都合よすぎないか? という気がしないでもない。 都合よすぎるといってもB級ものほど荒唐無稽なわけではないので…。 とりあえず、悪役ショーン・ビーン出世作ということで見てみた。 見て損は無い。 ショーン、かっこいいです、こわいです < それかい ただ一点、ハリソン・フォード(当時50歳)とショーン・ビーン(当時33歳)が取っ組み合いで戦ったらハリソン・フォードに勝ち目はないと思うのだが…。 しかし、ジャックの奥さん、出来た人だ。うらやましいぞ。...... more

出演:ハリソン・フォード(Jack_Ryan)、 アン・アーチャー(Cathy_Ryan)、 パトリック・バーギン(Kevin_O'Donnell)、 ショーン・ビーン(Sean_Miller)、 ソーラ・バーチ(Sally_Ryan) 監督:フィリップ・ノイス 製作:メイス・ニューフェルド / ロバート・レーメ 製作総指揮:チャールズ・H・マグワイアー 原作:トム・クランシー 脚本:W・ピーター・イリフ / ドナルド・スチュワート 音楽:ジェームズ・ホーナー 1992...... more

TBありがとうございました。
長年ハリソンのファンをしているので、ライアン=ハリソンという図式が出来上がっています(汗)
あ、ショーンのファンでもあるのでこの作品は大満足でした(笑)
いつもいつも素早いレスポンス、有難うございます♪
先に『レッド~』を見てますし、原作も読んでしまったので、どうしてもハリソンでは年齢が・・・(苦笑)。
ショーン・ビーンはある意味で一番の儲け役ですよね。
この作品と『ゴールデンアイ』ですっかりメジャーな役者さんになりました。
あとサミュエル・ジャクソンが出ていますけど、原作だと重要なシリーズ・キャラですが、映画では影が薄いですなぁ・・・。

私はハリソンフォードのジャックライアンを先に見てしまったので、イメージはこちら。「レッド~」のライアンにどうしても違和感があって。(映画自体はこれが1番かもしれないけど)
シリーズは3作見ましたが、原作を読んでいないので、ライアンの本当のイメージが掴めません・・・やはりアレックボールドウィン?
原作から自分が受けたイメージからすると、アレック・ボールドウィンでは美形過ぎるかもしれません(苦笑)。
もうちょっと平凡な感じかなぁ。
ただ、年齢的には丁度ピッタリですね。
アレックが35くらいでハリソン・フォードは50くらいでしたから、ハリソンでは歳食いすぎ!
原作者のトム・クランシーも、ハリソンの起用には難色を示したようです。
でも『レッド~』の時も、アレックより先にハリソンにオファーがあったんですよね。
その後の中断期に、トム・クランシーはキアヌ・リーブスを推してたようですが、これはちょっと・・・。
3代目のベン・アフレックも微妙ではありますが、ハリソンよりは雰囲気かもしれないですね。

というわけで、下手に比較せずに済んだのはラッキーだったかもw
3代目のベン・アフレックバージョンは未見です。
なんかイメージ的に“いかにも”過ぎて却ってそそられないのですが、見ればそれなりに面白いですかね?
主人公の名前がどちらもジャック・ライアンだということを認識しなければ、同一シリーズには思えませんからね。
共通しているキャラも、ジェームズ・アール・ジョーンズ演じるグリーア提督だけだし(この人だけ3作連続登場)。
ベン・アフレック版は、物語上は『今そこにある危機』より後なんですが、キャラクターをリセットしちゃったので、シリーズ4作目として見るのはちょっと辛いですね。
ただ、原作の香りは微塵もありませんが(爆)、一本のアクション映画としては楽しめました。
個人的には『パトリオット~』や『今そこに~』より好きかも。

随分前にトラックバックをいただいておりましたが、諸事情で遅くなって失礼いたしました。
さて、私は原作を知らないので映画のみの印象しかありませんが、なかなか面白かったなと思っています。だけど、シリーズで人が全然違うってのは、調べるまで全く知りませんでしたし、知ってからも「これがシリーズなの?」と、ついつい思ってしまいます。
でも、単品で見ると、どれも割と好きな映画だなと感じているので、個人的にはOKかな?ってところです。
いらっしゃいませ。
わざわざ有難うございます。体調崩されたり、色々と大変だったようですね。
さてこのシリーズ、続けて観て違和感がないのはこの作品と『今そこにある危機』だけでしょうね。
『レッド・オクトーバーを追え!』にもグーリア役でジェームズ・アール・ジョーンズが出ていますけれど、肝心のライアンが別人ですし、『トータル・フィアーズ』に至っては設定リセットされてますから。
ただそういったことを除いても、毎回毎回お話のテーマが違いますから、なかなかシリーズとしては認識し辛いのも確かです。