『007/ダイヤモンドは永遠に』(1971)
2006年 11月 04日

ジョージ・レイゼンビーは一作だけでシリーズを去り、スタッフは再びボンド役者探しに追われます。ロジャー・ムーアやティモシー・ダルトンといった後に007を演じた役者をはじめ、『バットマン』ことアダム・ウエストらも候補に挙がっていたようですが、一旦はジョン・ギャヴィンに決まりかけ、仮契約も取り交わされます。しかしながら製作会社は頑なにショーン・コネリーの復帰を求め、結局はギネス級の出演料を含めた破格の待遇で再びコネリーの招聘に成功するのです。
しかしながら一度はレイゼンビーで若返ったボンドが、今回は一気に老け込んでしまっています。頭髪に白いものが混じり、貫禄つき過ぎのコネリーにはもはや颯爽としたボンドのイメージはなく、作品そのものも精彩を欠く有様。

ドナルド・プレザンス、テリー・サバラスに次いでブロフェルドを演じたチャールズ・グレイには貫禄がないし、最初のうちこそ強かなイメージを見せて魅力的だったヒロイン役のジル・セント・ジョンも、後半ではボンドの足を引っ張るお笑い(&お色気)担当に成り下がってしまっているのが残念です。
それでも世間一般にはやはりジェームズ・ボンド=ショーン・コネリーであり、興行的には大成功を収めたようです。こうして続けて007シリーズを見ていても、やはりコネリー主演だと何となく安心感がありますね。特に『007/カジノ・ロワイヤル』を観た後だと(苦笑)。

007シリーズ第7作のショーン・コネリー復帰作である。 第1印象は「ボンド、太った…」 4作目までのような男気のある活躍ということもない。 なんたって、敵の刺客はお耽美でないホモコンビ。 アジトにいるのは体操美女コンビ。 ホモコンビは不気味ではあるが、いずれにせよあまり強そうではないのは確かだ。 そしてガイ・ハミルトン監督のフィリクス・ライターはまた冴えないオヤヂである…。 (私は1作目のライターが好きだ!ジャック・ロードという人らしい) とまあ、他の作品に比べると緊張感に欠けるかもしれない。 ...... more

「ダイヤモンドは永遠に」
私、この作品が割と好きなのです(笑)
仰るとおり、かなり雑で水準作とは申せませんが、
職人ガイ・ハミルトン監督の愛すべき“手作り感”
「レモ・第一の挑戦」 「ОО7ゴールドフィンガー」
繰り返し観るほど大好きです!
基準点が甘くなったんでしょうか(笑)。
『レモ/第一の挑戦』、そういえば見てません。
『プリンス・マルコ』は見てますけど。
人気シリーズの映画化でボンド・シリーズに対抗しようとしたのでしょうが、未だに「第二の挑戦」はありませんね(苦笑)。