『アヴェ・マリア』 本田美奈子
2006年 11月 06日
ということで、今日は彼女の再評価に繋がったアルバムを――。
結局彼女の歌を生で聴くという体験は一度しかなかったのですが、それが彼女のほとんど最後のステージだったことと併せて、おそらくこの先忘れることはないでしょうね。
以下は「サンスト」からの転載です。
× × ×

これは驚いた。てっきりクラシカル・クロスオーバーのブームに乗っかった企画盤かと思いきや、彼女がこんなに「歌える」なんて・・・。知らずに聴いていれば、このソプラノ・ヴォイスが本田美奈子のものだとは気付かないんじゃないだろうか。演歌、ポップス、ロックそしてミュージカルと、伊達に遍歴重ねていない。いやはや、お見逸れ致しました。× × × ×
収録曲もクラシックだけではなく、映画音楽やポピュラー音楽、書き下ろしのオリジナル等々様々で、またそのアレンジも多彩(琴や尺八まで使っている)。そしてその殆どが日本語訳詩で歌われているのも特色だ。アレンジャーは井上鑑。民族音楽風、ジャズ風の香りを漂わせる曲もあるが、クラシックの基本から逸脱するものではなく、そこが良い点だろう。
<収録曲>
1.流声(井上鑑)
2.アヴェ・マリア(カッチーニ)
3.私のお父さん~オペラ「ジャンニ・スキッキ」より(プッチーニ)
4.タイム・トゥー・セイ・グッバイ(サルトリ、カラントット&ピーターソン)
5.美しい夕暮れ(ドビュッシー)
6.ヴォカリーズ(ラフマニノフ)
7.グリーンスリーヴス(イングランド民謡)
8.ジュピター~組曲「惑星」より(ホルスト)
9.私を泣かせてください~オペラ「リナルド」より(ヘンデル)
10.シシリエンヌ~さくらの国(フォーレ)
11.ニュー・シネマ・パラダイス愛のテーマ(エンニオ・モリコーネ)
12.タイスの瞑想曲(マスネ)
13.アメイジング・グレイス(ニュートン)
14.ベラ・ノッテ~映画「わんわん物語」より(ペギー・リー&ソニー・バーク)
カッチーニの「アヴェ・マリア」という素敵な曲に出会ったのもこのアルバムでしたし、それまで漠然と聴いていた「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」が改めて良い曲だなぁと気付かせてくれたのもこのアルバムでした。
「ジュピター」に歌詞をつけて歌ったのは、平原綾香よりも彼女の方が早かったんだっけ。今更ながら惜しまれます。

いつもいいもの御紹介くださり、ありがとうございます。
なかちゃんさんなら気に入るのではないでしょうか?
是非一度聴いてみて下さい。
それよりも体調は大丈夫ですか?
入院中のコメント、大変有り難いのですが、そちらの方がちょっと心配・・・。

何はともあれ、一日も早い完全復帰を願っております。