『007/ユア・アイズ・オンリー』(1981)
2006年 11月 18日

宇宙にまで飛び出し、荒唐無稽と批難された前作とは違い、地に足を付けた作品と評価され、ロジャー・ムーア時代の最高傑作とも呼ばれているシリーズ12作目。敵味方が判然としないキャラクター描写や、場面が(というよりも舞台が)目まぐるしく変わる(海に潜ったり、スキーをしたりと忙しい)のも、スパイ・アクション物に欠かせないハラハラドキドキ感を盛り上げ、充分に楽しめる。冒頭にボンドが亡き妻トレイシーの墓前を訪れるシーンがあるのも新鮮だ。
それに続けてボンドを狙う謎の男が現れるのだが、これがまるでスペクターの首領ブロフェルドそっくり。というよりも、これはブロフェルド自身だと考えた方がスッキリするだろう。権利関係の問題で”スペクター”の名称が使えなくなったので、いっそその存在そのものを消してしまおうとスタッフが考えた、と見るのは穿ちすぎだろうか。
実は自分にとって、この作品が「007」劇場初体験。そのせいもあって思い入れも強く、自然とジェームズ・ボンド=ロジャー・ムーアというイメージが確立されている。

1981年 監督:ジョン・グレン 出演:ロジャー・ムーア、キャロル・ブーケ、トポル他 冒頭の車椅子ハゲおやじ(ネコつき)は、誰だ。前のシリーズに出てきた悪者さんしか思い当たらないんですが。でもあの悪者さんならこんな簡単に退治されちゃイカンと思うので、あーゆーキャ..... more

『FORYOUREYESONLY』公開:1981/07製作国:イギリス/アメリカ監督:ジョン・グレン原作:イアン・フレミング主題歌:シーナ・イーストン出演:ロジャー・ムーア、キャロル・ブーケ、トポル、リン=ホリー・ジョンソン、ジュリアン・グローヴァー前作はお遊びが過ぎてお叱り....... more

監督 ジョン・グレン 主演 ロジャー・ムーア 1981年 イギリス/アメリカ映画 128分 アクション 採点★★★★ “初心に帰る”ってのは、どんな場面でも聞かれる言葉ですね。でも、「もう二度とこんなことしないから、もう一度オレとやり直そう!」とか言う奴に限って、三日も..... more

五つ星評価で【★★山から海溝まで高低差が半端ない】 初見。 「ユア・アイズ・オンリー」とは、書類に印字されていた 「読み終わったら即処分する事」という意味と、 女の ...... more

2012年12月25日(火) 21:05~ TOHOシネマズ日劇2 料金:1000円 クリストファー・リーが悪役であるのに、ロジャー・ムーアの情けないクンフーに代表される、気の抜けた阿呆のような「黄金銃を持つ男」。どうなることかと「私を愛したスパイ」で巻き返した。 しかし、「私を愛したスパイ」の適度な荒唐無稽ぶりを、つきつめてしまい「ムーンレイカー」は、史上最高の制作費で史上最低の007となってしまった。(個人的には、「消されたライセンス」よりは好き。) そんな中、原点回帰のアクションが本作。...... more
本格的なボンドファンとしての私の始まりは、
中学生の時に名画座で観たリバイバル公開の、
「私を愛したスパイ」「ユア・アイズ・オンリー」
この2本立てでした♪♪♪
それからズッと新作の公開に足を運び、旧作を何度も繰り返し鑑賞!
今に至ります(笑)
なので私にとってもボンドと云えば、ロジャー・ムーア1人です!
自分はこの作品、『エイリアン』と2本立てで観ました。
お目当ては『エイリアン』の方だったんですが、こちらの方が自分好みでしたね。
でもそれで「007」ファンになったかというとそうでもなく(苦笑)、結局劇場できちんと観るようになったのはブロスナンになってから。
まぁそれ以前に、きちんとビデオでは全作を制覇しましたけれども。
やはり地球外よりもやはり地球上がいいですね(笑)
冒頭のブロフェルドらしい人物はブロフェルドでしょうか。だとしたらあのやられ方はちょっと悲しいですけどね。結構好きなキャラだったんですけど。
劇場初体験の作品だったんですね。
私はもうちょっと後です。でも私もジェームズ・ボンド=ロジャー・ムーアですね。
前作とは打って変わって、地に足の着いた作品ですね。
冒頭の人物は、ファンの間でも判断が分かれるようですが、ブロフェルドとしては情けなさ過ぎます。
ただ、これで過去の設定に訣別した、と見るならブロフェルドと解釈する方が良さそうですが。

この作品、何かと評判の悪いロジャー・ムーア作品の中では比較的好意的な意見の多い作品なんだけど(^^ゞ
伯爵夫人を演じていたカサンドラ・ハリス、この後若くして亡くなってしまいますが、当時はピアース・ブロスナンの奥さん。
その撮影現場を訪れたブロスナンを見たスタッフが、ボンド候補として目を付けたらしいです。
実際この後何度かムーアの降板騒動が起きたようですがその都度リストアップされ、『リビング・デイライツ』はほぼブロスナンで決まり!
・・・だったんですがね。