『ファンタジア』 松井利世子
2006年 11月 20日
21歳の現役”美人”女子大生ヴァイオリニスト(当時)松井利世子のデビュー・アルバムです。× × × ×
といってもジャケット買いしたわけではなく(?)、ファンタジー系の映画音楽中心の選曲に興味があったからというのが大きな理由です。まぁ、それも言い訳ではありますが。
それにしても最近は”Jクラシック”などと持ち上げられ、若手のアーティストがどんどんCDデビューしていますね。それだけ才能ある人が揃ってきたのか、それを許容するCD業界の雰囲気になってきているのか、いずれにせよ、間口が広がるのは悪いことじゃないと思います。
収録曲目はリストを参照して頂きたいのですが、先ず1曲目はエンヤが歌った『ロード・オブ・ザ・リング』の主題歌です。
ハワード・ショアの本編スコアにも美しいメロディは多いので、そちらにもチャレンジして欲しかったなぁとは思いますが、これがエンヤの歌声に負けないくらい切なくて良い出来になっています。最近のヒット作だからというだけでなく、内容面でも「つかみはOK」ということですね。
『ハリー・ポッターと賢者の石』をアレンジした5曲目も、オーケストラ主体のオリジナルに遜色ないアレンジで、オリジナルのイメージは損なっていません。
『白雪姫』あたりは既に古典でしょうし、『ネバーエンディング・ストーリー』は公開当時は持て囃されたものの、最近では取り上げられる機会が少なくなっているので、これは結構珍しいかも知れません。
そして個人的にポイントが高かったのは8曲目で、この曲が選ばれていたからCDを購入したも同然。
『スター・ウォーズ』音楽のアレンジは数あれど、「レイア姫のテーマ」を取り上げているのは非常に稀です(というより寡聞にして他に知りません)。『スター・ウォーズ/エピソード2』の予告編での効果的な使われ方から、この曲の良さを再認識した人もいるかと思いますので(自分もそうですが)、そういった点では旬なセレクトと言えるかもしれません。
9~11曲めは所謂<クラシック>曲ですが、むしろ<映画音楽>オンリーで徹底しても良かったかなぁという気もしないではありません。もっともそうなると「クラシックのCD」としては分類されなくなるのかもしれませんけれどもね。
12曲目は『アナザーヘブン』や『あぐり』などでお馴染み岩代太郎のオリジナル。このアルバムのための書き下ろしです。
以上、「耳をすませば」より引用、転載しましたが、このアルバム・リリースから既に4年が経過しております。
昨年春にはコンサート行ったりもしたんですが、その後はオムニバス・アルバムなどで名前を見かける程度で、一体どうしているのかなぁと思っていたら、なんと高嶋ちさ子の「12人のヴァイオリニスト」プロジェクトに参加していました!
ということで、そちらのCDがまもなく22日にリリースされます。愉しみ~♪
<収録曲>
1.≪ロード・オブ・ザ・リング≫より 「メイ・イット・ビー」
2.≪恋する惑星≫より 「夢中人」
3.≪ライフ・イズ・ビューティフル≫より
「ボンジョルノお姫様」~「ライフ・イズ・ビューティフル」
4.≪オペラ座の怪人≫より 「エンジェル・オブ・ミュージック」
5.≪ハリーポッターと賢者の石≫より
「ヘドウィッグのテーマ」~「ホグワーツを離れる」
6.ネバーエンディングストーリー
7.≪白雪姫≫より 「いつか王子様が」
8.≪スター・ウォーズ≫より 「レイア姫のテーマ」
9.バザンのロマンス
10.パガニーニのロマンス
11.スコットランド幻想曲
12.Color Of A Dream(岩代太郎)
13.≪オズの魔法使い≫より 「オーバー・ザ・レインボウ」
14.≪千と千尋の神隠し≫より 「いつも何度でも」