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『スター・ウォーズ/帝国の後継者』 ティモシイ・ザーン

『スター・ウォーズ』は3作ずつを一纏めにした全9作品からなり、1983年に公開された『ジェダイの復讐』をもって中間の三部作は幕を閉じ、次は時代を遡っての三部作が公開され、最後におしまいの三部作が公開されて2001年に完結する、というのがこの頃の定説だった。
しかし一向に新作の情報が流れず、ファンがヤキモキしていた1991年に突然発表されたのがこの小説版。
それもれっきとしたオフィシャルな(?)続編ということでファンが飛びつき、一気に『スター・ウォーズ』ブームが再燃した感がある。

『スター・ウォーズ/帝国の後継者』 ティモシイ・ザーン_e0033570_551163.jpg物語は『ジェダイの復讐』の5年後。
<エンドアの戦い>で皇帝もろともデス・スターを葬り去った同盟軍だったが、帝国は未だ滅びておらず、新たに強力な指導者スローン大提督が出現するに至り、再び反撃を開始してくるというのが発端。
ルーク・スカイウォーカー、ハン・ソロ、レーア・オーガナ・ソロ(ハンと結婚し双子を身篭っているという設定)、ランド・カルリシアン、チューバッカ、C-3PO、R2-D2、さらにウェッジ・アンティルスやアクバー提督、モン・モスマら映画で御馴染みのキャラクターに加え、スローン指揮下のスター・デストロイヤーを操るペレオン艦長、ジェダイの長の生き残りジョルース・クボース、密輸業者のタロン・カルデ、カルデの片腕にしてルークを付け狙う謎の女戦士マラ・ジェイド、共和国内にあって実権を握らんとする野心家の政治家ボースク・フェイリャなど、一癖も二癖もある新キャラクターも目白押し。
正に「The Saga Continues...」といったところである。

マーク・ハミルやハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーらを起用しての新たな冒険の映像化は、イメージの点からも難しかろうが、小説ならばそのあたりは自在なわけで、これは着眼点としては良し。
ただこれがなまじ当たってしまっただけに、以後は小説版、コミック版等々で<スター・ウォーズ・ユニバース>が拡大しすぎてしまったという弊害も起こってはいるが。
なお、この作品も映画本編同様の3部作構成の、その第1作目である。

by odin2099 | 2006-11-28 05:52 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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