『トロイ』(2004)
2007年 04月 29日
登場人物やエピソードは原典に比べるとかなり大胆に脚色、あるいは集約されており、その如何にもなハリウッド・テイストには眉をひそめる人も少なくない。一例を挙げれば、クライマックスで描かれる有名な<トロイの木馬>の件は、実は『イーリアス』ではなく続編となる『オデュッセイア』で語られる部分なのである。
上映時間は2時間43分もあり、決して短いとは言えない長さだが、中だるみはほとんど感じない。
登場人物が多い割りに散漫な印象をあまり受けないのは、シナリオが上手く固められているからだろうか。長大な物語を手堅くまとめているなという印象を受け、個人的にはこの改変も支持したい。ただ、ギリシャ神話のダイジェスト本にでも目を通し、トロイヤ戦争に関する部分に目を通しておいた方がより楽しめるかと思う。
劇場では吹替版、ついで字幕スーパー版と2回観に行っているが、ストーリー展開もキャラクターの相関関係もきちんと頭に入った上で観ると、やはり面白さは倍増する。
映画独自のアレンジの最たるものは、「神」を一切排除した点である。
本来は事件の発端を含めて終始ギリシャの神々が絡んでくる物語なのだが、この映画では登場人物の信仰の対象として以外は全く登場しない。一本の映画としてまとめるにはこの改変は成功で、これにより神話や伝説としてではなく、今を生きる人間ドラマとして結実した。
それを支えたのは豪華なキャスティングで、注目は当然アキレス役のブラット・ピットとパリス役オーランド・ブルームに集まるだろうが、むしろ映画を見た人の印象に強く残るのはヘクトルを演じたエリック・バナか。脇を固めるピーター・オトゥールやブライアン・コックスなどの個性的なアンサンブル・キャストの中でも、独特の存在感を示している。
ただ惜しむらくは、男優陣に比べると女優陣が今ひとつ格落ちなこと。製作予算が全て男優陣に振り分けられた訳でもないだろうが、もう少し華のある女優をキャスティング出来なかったものか。
さて、映画では語り部となっているオデッセウスの冒険はまだまだ続く。
出来うればショーン・ビーン演じるオデッセウスはそのままに、続編となる『オデュッセイア』の映画化も望みたい。その際には是非ともナウシカの出てくるエピソードも添えて。
あの有名な「トロイの木馬」を題材にしている話だということで、結構楽しみにしてました。世界史か何かの授業で聞いたはずなんですが、いかんせん随分前のことなので、話の内容はあまり覚えてなかったんですが・・・{/face_ase2/} そのせいか、冒頭の30分くらいは、誰と誰が敵なのか分からない上に地名が色々と出てくるせいで、頭の中が大混乱{/atten/} 私の理解力が足りないのかもしれませんが、かなりややこしかったです。 見ているうちに、だんだん分かってはくるんですが、そうすると今度は皆が何のために戦...... more
監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演:ブラッド・ピット エリック・バナ オーランド・ブルーム ダイアン・クルーガー ショーン・ビーン カウンター33333番のゲッターさんと見てきました。 二人ともどちらかというと、ドラマに浸かりたいタイプで、これはスケール壮大だし、映像はすごいんだけど、ドラマという部分では今ひとつだったのでした。 それにホメロスの「イリアッド」とはかなり違ってるので、別物だということを肝に銘じて見ないと、腹立つこともあるかも。 この映画の見せ場は戦闘シーンと、ブラピ、...... more
6ヶ月かけて筋肉作ったらしいブラッド・ピット主演作。 伝説上?神話上?の大戦争を映画化。 何度も映画化されてるらしいが、他の作品は見た事ありませーん。 女をめぐっての諍い→決闘→戦争っていうのは昔からあったんですねっ。 でもこの映画の女優陣は、ひらりん的にはイマイチ。 無敵の戦士アキレス・・・・アキレス腱 トロイといえば・・・パソコン界では有名なトロイの木馬 つぼを押さえてるって言えば、そうなんでしょう。 戦争映画として見なければいいのかなっ。 筋肉美度・・・★★★★ 映画の詳しい内容・出演...... more
「トロイ」 製作年:2004年 製作国:アメリカ 収録時間:163分 出演者:ブラッド・ピット、エリック・バナ、オーランド・ブルーム 監督:ウォルフガング・ペーターゼン 豪華さ、壮大さ、エンターテイメント、全てを兼ね備えたアクション・スペクタクル超大作!スパルタ王とトロイの王子ヘクトルは、長年にわたる戦いの終結を祝って宴を開いた。そんな中、ヘクトルの弟パリスと王妃ヘレンは、想いを抑えきれず恋に落ちた。それが後に史上最大の戦いを引き起こすとも知らずに…。...... more
一つの愛のために富と名声をかけた戦いがおきたのは紀元前にまでさかのぼる。 トロイ、スパルタ、ギリシャの三つの国。 国境をこえた許されざる愛の物語である。 純粋で一途な思いどうしが交わった愛はいくつもの犠牲を出し,悲劇をもたらす。 誇り高き英雄たちは剣を持ち,盾をかまえ、そして弓をひいた。 そして国どうしの争いが巻き起こり、男たちは神々のため、主君のため、そしてそれぞれの名誉と誇りをかけて全身全霊で戦う彼らは猛獣のごとし。 トロイの王子パリスは他国,スパルタの王妃ヘレンへ恋に落ちる。 パリスの...... more
トロイといえば、木馬と、シュリーマンの発掘が有名ですが、 詳細についてはまったく知りませんでした。 まさか、1人の女性をめぐった戦争だったとは…。 古い歴史の空気を吸えたのでそれはそれでよかったけど、 ストーリーとしては全然受け入れられませんでした。 だって..... more
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原題:TROY 2004年 原作?:ギリシャ神話、ホメロスの叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」他 紀元前12世紀ごろ。貿易で栄えていたトロイ王国は、長い年月、富をねらうギリシャ各国と戦っていたが、ギリシャのスパルタ王メネラウス(ブレンダン・グリーソン)が和解を申し..... more
トロイ このような歴史スペクタクル大作は、必ずメモをしながら登場人物を把握しないと置いていかれちゃう私です。[:冷や汗:] 2時間40分以上の作品ということで、観る前はちょっと引き気味でしたが、始まりからどんどん釘付け状態に陥りました[:びっくり:] この現象は以前『スパルタカス』を観た時も同様で、ストーリーの展開に見入ってしまいました。(ちなみに、この作品は3時間以上でした) ギリシャ神話の悲劇ということですが、その辺りははとんど知識の無い私です。 唯一、聞いた事ぐらいはあると...... more
「1000年後、我々の骨すら残らんぞ」 「でも、名前は残る」 「神々は羨んでいる。人の命に限りがあることを」 「この瞬間は、2度とないんだ」 「トロイ」2004年(★★★★☆) 監督:ウォルフガング・ペーターゼン。 出演:ブラッド・ピット。 ...... more
自分も神話・伝説好きですが、マニアとまでは到底至りませんので、そちらで色々と勉強させて頂こうかと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします。
あまり評判がよくなかったと記憶しているのですが、私は面白かったです。あれで、ヘレンがもっと・・・だったらもっとよかったのに、と思ったものです。(笑)
先日TV放送がありましたね。見逃しましたけれど。
この記事を読んで、久々にもう一度見れば良かった、とちょっと思ってしまいました。
コスチュームプレイが似合わないのかも知れませんね。
未見ですが、同時期に作られたTVドラマ『トロイ/ザ・ウォーズ』ではシエンナ・ギロリーが演じてました。
彼女の方がまだ綺麗かなぁ(汗)。
今回のTV放映、最近の大作では珍しく吹き替えが新しく作られていました。
劇場公開&ビデオ・DVD版ではブラッド・ピットに咲野俊介、エリック・バナに寺杣昌紀、
ダイアン・クルーガー田中敦子、ブライアン・コックス内海賢二、ショーン・ビーンが大塚芳忠、
ピーター・オトゥールに大木民夫という顔触れだったのですが、
この新録版はブラッド・ピットが山寺宏一、エリック・バナは内田直哉、ダイアン・クルーガー岡寛恵、
ブライアン・コックスに石田太郎、ショーン・ビーンが磯部勉、ピーター・オトゥール羽佐間道夫と、
甲乙付けがたい面々。
ただどちらもオーランド・ブルームは平川大輔なのが面白かったですね。余人をもって変えがたいということでしょうか。
女性関係のもつれがきっかけで戦争になったことに
ちょっと引いちゃいました。積年のゴタゴタもあったのでしょうが、
どっちが正義でどっちが悪とかそういう戦いじゃないんでしょうね。
映画では割愛されていますけれど、元々のギリシャ神話ではヘラ、アテナ、アフロディテの三女神が「誰が一番美人なのか」で揉め、その審判役に選ばれたパリスが「最も美しい女性を与える」と申し出たアフロディテを支持(ヘラは「世界を支配する力」、アテナは「どんな戦争にも勝つ力」)し、その結果メネラオス王の妃ヘレネを奪い去った、というのが発端なんですよね。
人間にとっちゃ、神様とはいえ「いい迷惑」ってとこですけど・・・。
言われると、神じゃなくって人間のお話でしたね。
でもあたしはなんか、人間じゃなくって半分神々の戦争のお話のよな感じで見た記憶が、、、
槍術、剣術の型が、印象に残っています。
でも逆に、見事に神々を廃したシナリオに仕立てたライターは、大したもんだと思いますよ。