ミュージカル『ウィキッド』
2007年 07月 29日
職場にチケットの斡旋が来てましたので、いそいそと出掛けてきました。
お話は、あのライマン・フランク・ボームの『オズの魔法使い』に出てくる”西の悪い魔女”エルファバと”善い魔女”グリンダはかつて友人同士だった、という設定で描かれる前日譚ということになっていますが、実はクライマックス部分は『オズの魔法使い』本編とシンクロしているので(ドロシーもシルエット等でチラっと出てくる)、外伝と捉えるほうがより正確かも知れません。
なんせ新作ということですのでお話には馴染みがありませんし、『オズの魔法使い』本編とどういう風に絡んでくるのかも気になってしまうし、歌や音楽も聴いたことがないもので、最初は作品の中に入り込めずに随分戸惑いがありました。それでも一幕の中盤くらいまでくれば出演者の熱演に圧倒され、最後まで楽しめました。
脳みそのない案山子、臆病なライオン、ハートのないブリキのきこりといった御馴染みのキャラクターも形を変えて登場するなど、本編への目配せも忘れてはいません。
とはいうものの、その結び付け方は些か強引に感じられますし、グリンダもエルファバもキャラクターが複雑で、特にグリンダはその振幅の幅が広すぎるので分かりづらいと言うか、ちょっと付いていけない部分があったことも否めません。このあたりは二次創作物の限界なのかも知れませんが。
さて劇団四季といえば、一つのキャラクターに複数のキャストを配してロングランを乗り切り、またディープでコアなリピーターを生み出しています(お目当ての役者さん観たさに何回か通う、あるいは別キャストを楽しむ等々)が、昨日のメインキャストは以下の通り。
グリンダ/沼尾みゆき エルファバ/濱田めぐみ
ネッサローズ/小粥真由美 マダム・モリブル/森以鶴美
フィエロ/李 涛 ボック/金田暢彦
ディラモンド教授/武見龍麿 オズの魔法使い/松下武史
(ネッサローズだけキャスティングされているのは一人だけ)
昨年『オペラ座の怪人』を観に行ったときに、クリスティーヌを演じていたのが沼尾さんでした。今回のグリンダには3人の方が当てられているのですが、どうせなら馴染みのある彼女で観たいと思っていただけに願いが叶った形ですが、実に素晴らしかったですね。
グリンダは美人でお金持ちでチヤホヤされるのが好きという、一歩間違えば非常に”嫌な女”になってしまうキャラなのですが、彼女の演技はギリギリのところで踏みとどまり、チャーミングで魅力的に作り上げています。
このキャラが観客の共感を呼ばなかったら、とまで行かなくても否定的に受け止められてしまったらこの作品は失敗です。元々歌には定評のある方のようですが(プロフィールを拝見すると二期会のご出身のようです)、コミカルな場面も多い反面、シリアスなお芝居も要求される役どころを見事にこなしていていました。四季ファンの方のお話によればこれは「意外なキャスティング」のようなのですが、今回のお芝居を見る限り適役だったんじゃないのかな、と感じました。
こうなると出来得れば他のお二方の演技も見て是非比較してみたいところなのですが、チケットはなかなか入手出来ないでしょうね。
一昨年の『オペラ座の怪人』以来2年ぶりの舞台鑑賞ですー鍊 『オズの魔法使い』の番外編ー! 何故永遠に”善い魔女””悪い魔女”と呼ばれるようになったのかー? オズの国の魔法使いの謎!と愛と友情のお話輦 ブロードウェイで大ヒットし、現在4年..... more
マジカルにゴージャスな極上エンタメ。 「オズの魔法使い」の知られざるプロローグを描いた大人気のブロードウェイ・ミュージカル!四季のミュージカルは「ライオンキング」以来で四季劇場もその時以来。ミュージカルが大好きな私なんだけど、日本人が外国人役だったり、日本語で歌を歌われることに少し抵抗があって、どちらかというと海外ものの来日公演の方に興味をひかれがちだった。そのクセに、myベスト・ミュージカルを挙げるとしたら、四季のものしか観たことのない「ライオンキング」を筆頭にしてしまうほど。そして、今作もと...... more
一応、四季の会会員ですが、今回は出遅れましたので(^^;
行ってみようかな~。
最近四季はご無沙汰ですし(笑)
私も沼尾さんで一度クリスティーヌ見ていますよ~!
私が一番好きな女優さんは退団されちゃいましたが(泣)、濱田さんも出ているなら見に行ってみたいです。
劇団四季を観るのはこれで4回目かな。
どうも四季というと「即日完売!」的なイメージが強くて(笑)、そんな半年も先のチケット買っておけねーよ!(爆)
・・・という感じで個人的には敷居が高い(?)んですけれど、本当はもっと色々観たいんですよね。
前回の『オペラ座の怪人』も今回も、職場に直接チケット斡旋が来たので(割引だったし)購入したんですが、それでも3ヶ月くらい前だったかなぁ。
その前に『ハムレット』行った時は、これは職場に毎月来る”おんきょう”で申し込んだんだと思うし、かなり前から気合を入れないと難しいですよね(苦笑)。
あ、でもそういえば『ライオンキング』行った時は、平日ということもあったんだろうけれど、割とギリギリで取ってもらったような気がするなぁ。
沼尾さん、素は知りませんけれど(当たり前だ)、可愛らしい感じの人ですよね。
年齢知ってちょっとビックリ!?
人気なのはまだ開幕したばかりだからでしょうね・・・。
席を選ばなければ公演前日に出るキャンセル席(まれに良い席がきます)が予約できる前日予約がありますが・・・・これは賭けです(笑)
でもそんなに観辛い席じゃあなかったですね。
職場での斡旋だったので周囲には同じ職場の人がズラリ。隣の席は、以前一緒に仕事をしていた別の部署の同期だったし(笑)。
自分が行ったのは昼の部だったんですけど、夜の部に行った人は1階席だったみたい。
それなら夜の部を希望すれば良かったかな。
一度は『美女と野獣』を観てみたいんですけど、今はどこでもやってないでしたっけ?
東京には全然来ないしなぁ。
今度ディズニーでは『リトル・マーメイド』がミュージカル化されるようですけど、何年かすると四季が日本版を上演するのかしらん?
『美女と野獣』は今はやっていません。来年2月から広島でやるみたいです。だいたい中都市ロングラン公演で広島・仙台・静岡は同じ演目持ち回りきて、東京というパターンが多い気がしますので、まだ広島以外は決定ではないですし、私の憶測ですが期待しています(笑)
『美女と野獣』は一度見ましたが、かなり良かったです!!!
私はライオンキングよりも断然こっちの方が好きですね。
アニメから飛び出してきたみたいで・・・それだけで泣けてきました(笑)
(リンクはその時の感想の記事です。)
そうだなぁ、静岡だったら観に行くかなぁ。広島だとちょっと・・・(苦笑)。
『ライオンキング』はそもそも盗作疑惑があったりして、どうもスンナリ受け止められないんですよね。
音楽もそうだし。
なので『リトル・マーメイド』の実現を期待しちゃってます。
歌に圧倒されるのはエルファバ(濱田さん)ですが、この舞台を左右するのはグリンダ(沼尾さん)次第でしょうね。
た~しかにやや辻褄合わせ的な展開はありましたが、基本はパロディだと思うと良く繋げたとも思いました。まぁ突っ込みトコロがないわけじゃないですが…。
劇団四季fanの感想ってベタ褒めなことが多くてなんだかなぁと思うことが多いんですが、こちらの感想はグーですね(^^)
お褒めの言葉を頂き、恐悦至極でございます。
きっと自分が四季ファンでもなんでもないから、好き勝手書いてるってことなんでしょうね(苦笑)。
これで四季にはまったりすると、たちまち全肯定派になったりして・・・?
>しかし、この舞台を観てしまうとドロシー一行ってなんとなく悪役くさい…?
には同感です。視点が完全に善悪逆転してますからね。
ただ、臆病なライオンとブリキ男の扱いは、あれでいいのかなぁと思うのですが・・・。
映画以外の話題でもお話出来て嬉しいです~。
確かに「オズの魔法使い」とのシンクロする部分では少し無理やり感もありましたね(笑)
が、役者さんの熱演で思わず引きこまれていましたー。
お勤め先で斡旋があるなんてステキですね~♪
また観ようという気になりますよね^^
記事の比率は映画関連が多いですが、映画専門と割り切れないほど色んなものに手を出しております(苦笑)。
この作品、時間が経つにつれてジワジワ~と来るものがありますので、また観に行きたいなぁと思ってます。
今、オリジナルの『オズの魔法使い』を読み返しているのですが、やっぱり別物かなぁという気がしてきています・・・。