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『ニーベルングの指環』(2004)

ワーグナーの楽劇としても知られる、北欧神話に材を採ったドイツ製のアクション・アドベンチャー。最初は劇場用作品として企画が動いていたと思ったのだけれども、結局はTVのミニ・シリーズに。
製作が始まった頃から情報を追い続け、何度かサイト内の掲示板でも取り上げたりしたが、あちらでTV放映された後はバッタリと情報が途絶えて残念な思いをしていたところ、ようやっと日本でもWOWOWでの先行放送に続いてDVDがリリースされた。前後編、計3時間の堂々たる大作であり、見応えも充分

『ニーベルングの指環』(2004)_e0033570_21584879.jpg物語は北欧神話ともワーグナーの楽劇ともかなり違い、時代はヨーロッパの暗黒時代
古い神々に取って代わり、キリストの教えが浸透し始めた頃。クサンテン王である父を殺された幼きジークフリートは、その記憶を失い鍛冶職人エイヴィンに拾われる。自分の出生を知らず鍛冶職人のエリックとして逞しく成長を遂げた彼は、神々の導きによりアイスランドの女王ブリュンヒルデと出会い、二人はたちまち恋に落ちる。
やがてエリックはエイヴィンと共にグンター王が治めるブルグント王国へと赴くが、王国は恐るべきドラゴン、ファーフナーの脅威に見舞われていた。ドラゴンと戦い傷を負ったグンターに代り、エリックは見事にこれを仕留め、ドラゴンが守っていたニーベルング族の財宝を手に入れる。しかしニーベルング族はエリックに、その財宝を手にした者には恐るべき呪いがかけられるであろうと忠告するのだった。そして財宝を巡る争いの中で、遂にエリックは自らの出生を知るのだった。
ドラゴン退治の英雄ジークフリートをいつまでも国許に留めて置きたいグンター王は、妹グリームヒルトとジークフリートとを娶わせることを画策。一方グリームヒルトもひと目見たときからジークフリートに恋焦がれていたのだが、しかし彼の心にはブリュンヒルデがいる。その時グンター王の腹心ハーゲン卿が、ある企みをもって彼女に近付くのだった・・・。

出演はジークフリートにベンノ・フユルマン、グリームヒルトにアリシア・ウィット、ブリュンヒルデにクリスタナ・ローケン、ハーゲンにジュリアン・サンズ、グンターにサミュエル・ウェスト、そしてエイヴィンにマックス・フォン・シドーとなかなかの顔触れ。
中でもT-Xことクリスタナ・ローケンは、神々に守られた最強の女性・ブリュンヒルデには正に適役。一方、グリームヒルト役のアリシア・ウィットは対照的にコスチューム・プレイの似合う可憐な姫君という雰囲気を醸し出しながらも、強かな部分をも表現していて好演。
男優陣に若干華がない感じもしないではないが、未公開映画扱いは勿体無い。TVドラマということで予算にも制限があったと思うが、CG技術の賜物でかなり豪華な画面を作り出すことにも成功しているので尚更である。
Tracked from La.La.La at 2007-08-21 20:12
タイトル : 『ニーベルングの指環』
制作年:2004年 / 制作国:ドイツ / 上映メディア:劇場未公開 上映時間:184分 / 原題:RING OF THE NIBELUNGS 配給:日活 / 監督:ウーリー・アデル 主演:クリスタナ・ローケン / ベンノ・フユルマン / アリシア・ウッド    サミュエル・ウエスト / マックス・フォン・シドー −あらすじ− 中世暗黒ヨーロッパを舞台に、富と権力の象徴である指環を手に入れ た王位継承者・ジークフリートの闘いを描く。 −感想− タイトルから「ロー...... more
Tracked from 萬日記 ガラクタ部屋とも云う at 2007-08-26 10:51
タイトル : ニーベルングの指環
日活 ニーベルングの指環 より詳しい詳細はWOWWOWのサイトへGo クリスタナ・ローケンといえば超有名なところではT3(ターミネータ3)のハイブリット素材のTXといえば解りやすいでしょうね。 クリスタナ・ローケン・オフシャル・サイト(ここでもトレ... more
by odin2099 | 2007-08-19 21:59 | テレビ | Trackback(2) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur