ミュージカル『ハロルド&モード』
2007年 09月 22日
台本・詞がトム・ジョーンズ、音楽がジョゼフ・サルキン、演出・翻訳・訳詞は勝田安彦、音楽監督・呉富美、振付がジム・クラーク、出演は大方斐紗子、三浦涼介、立川三貴、旺なつき、杉村理加ら。
池袋に出来た新劇場「あうるすぽっと」の杮落とし公演で、正式には「豊島区立舞台芸術交流センター」という厳しい肩書きが付くんですが、それが浸透することは、ま、ないでしょうね。
全くノーチェックの公演だったのですが、急に職場にチケットの斡旋が来まして、それで鑑賞を決めました。なんせチケット料金がべらぼうに安かったもので・・・。そんなこんなで、正規料金で鑑賞された方には申し訳ない気持ちで一杯です。
お話の方は、母親の愛情に飢えていて、自殺ごっこを繰り返す19歳の少年ハロルドが、ある日79歳にして自由奔放に生きている老婦人モードと出会い、最初は戸惑いながらもやがて強く惹かれていくという、少年と老女のラブ・ストーリーになっています。かなりキワモノっぽい内容ですが、これを純粋なドラマとして描いていますので、好き嫌いは分かれちゃうでしょうね。自分もちょっとノレ切れない部分がありました。それだけじゃなく、舞台全体がなんか淡々としていた印象でしたね。役者さんの熱を感じないと言うか、空回りしているというか。気のせいかも知れませんけれども。
三浦涼介クンというのは、三浦浩一・純アリス夫妻の息子さんなんですな。『超星艦隊セイザーX』主役の一人だったのはちっとも覚えていなかったですが。大方さんといえば『太陽の王子 ホルスの大冒険』のホルス、立川さんといえば『怪人二十面相と少年探偵団』の二十面相ですか。
面白いのは、大方さんも立川さんも、宝塚出身の旺さんも、テアトル・エコーの杉村さんも、皆さん洋画やアニメのアフレコでも活躍しているという共通点があることでしょうか。そして演出の勝田さん。創刊号からの『宇宙船』愛読者としては懐かしい名前です(余談ですが、来春ホビージャパンから復刊されるそうで)。
それにしても立川さんと杉村さんは、それぞれ6~7役を掛け持ち、早変わりも見せる大活躍。こういうベテランの人が、作品を支えているんです。