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『川井郁子ヴァイオリン・ファンタジー with 朝川朋之&天野清継』

昨日は朝晩は兎も角、日中は暑かったなぁという印象でしたが、今日は肌寒いを通り越して寒いです。
先週も土曜は真夏日だったのに、一転して日曜・月曜は肌寒くなり、おかげでその日からちょっと体調は下降線。
加えて期末なので仕事が忙しいということもありますが、季節の変わり目、皆さんも充分に気をつけて下さいまし。
そういえば今日のコンサート会場でも、咳やクシャミをしてる人は結構多かったなぁ。

『川井郁子ヴァイオリン・ファンタジー with 朝川朋之&天野清継』_e0033570_2137765.jpgさて、今日聴いてきたのは川井郁子さんのヴァイオリン・コンサートです。
以前から一度は行きたいなと思っていたのですが、偶然が重なって(というほど大げさなもんじゃありませんけど)一週間前にチケットが取れ、急遽出掛けることになりました。
場所は「かつしかシンフォニーヒルズ」の「モーツァルトホール」。
最寄は京成青砥駅ですが、京成線に乗るの、初めてかな(あ、スカイライナーには乗ってるか)。
「シンフォニーヒルズ」といえば、先週行きたかったコンサートがあったんですよね、「稲葉瑠奈&松井利世子ジョイントリサイタルvol.1」というのが。
しかし平日の夜、しかもそれが20日ということで泣く泣く断念したんですが、その後お二方のブログを見るとお客さんの入りは芳しくなかったようで…。
まぁ日が悪すぎましたよね。
これに懲りずに是非Vol.2も実現させて下さいませ。
また、近々別のコンサートでこのホールは再訪予定です。
おっと閑話休題。

コンサートはピアソラの「リベル・タンゴ」から幕を開けました。
舞台にはピアノの朝川さんとギターの天野さん二人だけ登場し、演奏スタート。そこへ白のミニのドレスを纏った川井さんが登場し、会場が拍手で包まれます。
後ろの方の、しかも端っこの席だったのでオペラグラスを取り出して見ていましたけれど、やっぱり綺麗です。
プログラムによれば第1部のメニューは、以後ヴィジョルドの「エル・チョクロ」、川井さんオリジナルの「花音~かのん~」、「水百景」、モンティ「チャルダッシュ」、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」と続くのですが、実際は「花音」の前に新曲が披露されました。
現在レコーディング中の新アルバムのための曲だそうで、まだ曲名が決まっていないとのこと。
それにしてもスパンコールが煌く白のミニは眩しかったですねぇ。
「10年ぐらい前に着ていたようなミニですが…大丈夫ですか?」とご本人が客席に語りかける一幕もありましたが、OKです!

『川井郁子ヴァイオリン・ファンタジー with 朝川朋之&天野清継』_e0033570_21373327.jpg第2部は真赤なドレスに身を包んでの登場です。
先ずはオリジナル曲の「エターナリー」から。
次いでラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」へ。
その次はオリジナルステージ『Duende』用に作った曲、ということでまた新曲が披露されました。
プログラムには曲名が「夕顔」となっていましたが、実際はまだ曲名未定だそうです。
モティーフが『源氏物語』の”夕顔”ということのようですね。
更にプログラムを見ると次もオリジナル曲で「キャラバン」となっていますが、天野さんのギターソロの曲が流れている間に川井さんは中座。
今度は白のロングドレスへと衣装替えです。
赤のドレスは胸元がザックリと開いている上に、照明の加減で腰から下のラインが露になってしまう非常にセクシーなものでしたが、こちらも清楚というより神々しい感じがして良かったですね。
結局演奏されたのはこれまた曲名未定の新曲で、仮タイトルは「ラテン」。
ノリの良いリズムの曲でした。
この後はロドリーゴの「レッド・ヴァイオリン」(アランフェス協奏曲)、そしてホルストの『惑星』から「ジュピター」が演奏され、第2部の幕となりました。
アンコールはしっとりと「浜辺の歌」で締めくくり。

今回、川井さんの演奏を初めて生で見たわけですが、やっぱり色っぽいですね。
それに何となく取っ付き難いイメージもあったのですが、トークを聞く限りではそんなこともなさそうです。
また驚いたのは、演奏中に踊る…とまでは行きませんけれど、ステージ上を移動したりステップ踏んだりするんですね。
ヴァイオリニストというと直立不動に近いイメージがあったので、これにはちょっとビックリです。
ヴォイオリン奏者というよりエンターティナー、パフォーマーという感じですか。
その分、所謂クラシック愛好家の受けはあまり良くないようですが、堅苦しいばかりがクラシックじゃないわけで、彼女のスタイルは全面的に肯定します。

それでもカラオケ(?)に乗せて演奏するというスタイルは、ちょっと再考の余地があるような…。
アルバムのレコーディングとは違って、コンサートではオーケストラ呼んだり、シンセサイザーを使ったり、パーカッションを加えたり…ということが出来ないのはわかりますけれど、普通はコンサート用にアレンジ変えたりするんですがねぇ。
勿論ピアノとのデュオ、ギターとのデュオ、ピアノやギターとのコラボの曲が中心になってはいるのですが、一部はアルバムそのまんまのアレンジ。
イメージを損ないたくないのはわかりますけれど、100%アコースティックなサウンドの方が有り難味が増すと思うのですが…。

ところで今回のコンサート、当初は「羽田健太郎 デュオ・ファンタジーwith川井郁子」だったそうです。
冒頭でも川井さんが「ハネケンさんの分まで」と仰ってましたけど、本当に残念です。
実現していれば全く雰囲気の違ったコンサートになったと思いますが、この組み合わせでも是非見て聴いてみたかったなぁ…。

by odin2099 | 2007-09-29 21:40 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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