『チョコレート』(2001)
2007年 10月 08日
近所の黒人一家とも親しく付合っていた息子を理解出来なかったハンクは、その死とレティシアとの出会いをきっかけに徐々に心を開いていき、遂には自分以上の人種差別・性差別主義者であった父を完全に否定するに至る。一方でレティシアは「自分を大切にして欲しい」という願いを叶えてくれそうなハンクに惹かれていくが、実はハンクこそが自分の夫を処刑した当人だということを知り葛藤する・・・のだが、このあたりの心理描写は今一つ。ハンクの変心ぶりもやや唐突な感は否めないし、淡々とじっくり描いてきた映画のペースからすれば、もう一歩踏み込んだ描写があっても良かったか。そのエンディングもハッピー・エンドと受けとって良いものか微妙である。
ともあれハンク役のビリー・ボブ・ソーントンとレティシアを演じたハル・ベリー、この二人の演技は重厚で良かったし、ハンクの父親を演じたピーター・ボイルの憎々しさ、出番僅かながらヒース・レジャーもソニー役を好演。ハル・ベリーはこの作品で黒人女性として初のアカデミー主演女優賞を受賞。これは歴史的快挙と言えよう。

ただ「18歳未満入場不可」となっていたのは驚き。さほど過激なセックス描写とも思われないのだが・・・。
監督はマーク・フォスター。

タイトルから連想する甘い話しではありません。 これ、原題は『Monster’s ball』(化け物の夜会)・・・意味は死刑囚棟の看守たちが、執行の前夜に開くパーティを意味します。 人種差別、白人至上主義、女性蔑視・・・そんな嫌な男ハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)。 父親バック(ピーター・ボイル)の代から看守をしている。 自分の息子ソニー(ヒース・レジャー)も看守になったばかりだった。 しかしソニーは祖父や父親とは違っていた。 思いやりがあり、心の優しい青年だった。 父親...... more

【MONSTER'S BALL】2001年/アメリカ 監督:マーク・フォスター 出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ヒース・レジャー、ピーター・ボイル 山場になるようなところが数々現れるのになぜかずっと静かな雰囲気が漂っている。 死刑執行、自殺、事故死...... more

今回紹介する映画は、ハル・ベリーが、アカデミー最優秀主演女優賞を受賞した作品『チョコレート』。 まずはストーリーから・・・ 保守的なアメリカ南部、ジョージア州のある町。 黒人に偏見を持つ刑務所の看守ハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)と、そこで処刑された死刑囚の妻だった黒人女性、レティシア(ハル・ベリー)が出会う。 それぞれ息子を亡くした2人は、その穴を埋めるかのようにお互いを求め合い始めるが、レティシアは、ハンクこそ自分の夫の死刑を執行した男だと知らない…。 それでは感想を・・・... more

『たかが愛の、代用品。』 コチラの「チョコレート」は、ハル・ベリーがアカデミー賞主演女優賞を受賞したR-18指定のヒューマン・ロマンスです。実は、この映画再見なのですが、以前にこの映画を観た時はまだヒースクリフ様にハマってなかったので、彼の30回目のバー....... more


たかが愛、されど愛。 ビターな愛のチョコレートは溶け合い・・・ 『チョコレート』 原題:Monster's Ball 2001年 アメリカ 113min 監督:マークフォスター 出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーン [story] 11年間服役していた死刑囚の夫がいよいよ刑に処され... more
許したのか許してないのかハル・ベリーの表情があまりにもうまい!
死刑や人種差別という重いテーマがからむので
スッキリしない何ともいえない気持ちが絶えず胸の中にわいていたんですけど
本当に見応えのあるドラマでしたね。
あのぉ・・・・エクスカリバーさんはこれ過激だと思いませんでした?
一人で見る分にはいいんですけど家族揃っての観賞なんかだったら
例のハードなシーンにはちょっと気まずくなりそうな雰囲気が(^^;;;あは
そのあたりは観客の判断に委ねられているということなんでしょうけれど。
えーと、過激かと言われると、うーん・・・。
確かに家族で見るのは気まずいでしょうね。
といって、そもそも家族団らんで見る作品なのかなぁという気もします(苦笑)。