『ふたごのでんしゃ』 渡辺茂男:作/堀内誠一:絵
2007年 10月 12日
主人公は「べんけい」と「うしわか」という路面電車で、このふたごの電車は街にとってなくてはならない存在だったのですが、やがて自動車が我が物顔で電車通りの上を走るようになり、遂には思うように走れなくなってしまいます。そしてとうとう、路面電車を廃止しろいう街の声が大きくなって・・・というお話ですが、あとは読んでのお楽しみ。最後はほっとする結末になっています。
図書室かなんかで見つけて何度も読み返し、結局はその後で買ってもらったはずですが、いつの頃かに「子どものもの」として処分されてしまいました。
それからン十年経った今でも、折に触れ思い出すような存在になっていたのですが、最近になって復刻されたことを知り、思い切って購入してしまいました。本のサイズや装丁は記憶にあるものと違っていましたが、絵を含めた内容は記憶通り。正に”旧友”との再会といった感じでした。
実はこの作品には続編もあるのですが、想い入れの度合いが違うのか随分と記憶が薄れてしまっています。でも出来ればそちらも復刻して欲しいものですね。
渡辺さんは『エルマーのぼうけん』や『おさるのジョージ』などの翻訳でも知られているんですねぇ。
色々と探していたら、同じように小さい頃大好きだった『いたずらでんしゃ』の翻訳も渡辺さんだったことを知りました。
欲しくなっちゃった~。
堀内さんは「アンアン」や「ポパイ」「ブルータス」などの雑誌のロゴデザインも担当されていたのか~。