『官能小説の奥義』 永田守弘
2007年 10月 16日

もっと直接的な、マドンナメイト文庫とかフランス書院文庫、祥伝社文庫、廣済堂文庫、光文社文庫等々に収められている作品群を指すようだ。「エロ小説」とか「ポルノ小説」というと”如何にも”な雰囲気が漂うけれども、「官能小説」と表現すると”高尚”とまでは言わないもでも、何となくオブラートに包まれているようで具合が良いのかもしれない。
とはいうものの、その手の本を手にとって読もうとは思わないし、たまに週刊誌を拾い読みしていてその手の小説が掲載されていると斜め読みする程度の自分には、あまり縁のないジャンルでもある。まぁ今後のことはわからないけれども。
内容は「官能小説の文体の歴史」「性器描写の工夫」「性交描写の方法」「フェティシズムの分類」「ストーリー展開の技術」「官能小説の書き方十か条」の6章立てで構成されていて、それぞれ作品から文章が引用されているわけだが、こういうのを読むと日本語の表現力というものは凄いなぁと感じる。
ただ、本来はエロティックな描写のはずなのに、こうやってその部分だけをまとめて紹介されるとどうしても”笑い”の対象になってしまうのは何故だろうか。表現の仕方があまりに過剰で、現実離れしてしまっているからだろうか。