『2時間でわかる 世界最高のオーケストラ ベルリン・フィル』
2007年 10月 18日

流石にこの本を2時間で読むのは辛いと思いますけれど、以前にご紹介した『カラヤンとフルトヴェングラー』という本を踏まえて読むとなかなか面白いものがあります。
あの本はフルトヴェングラーとカラヤンの確執を描いた本ですが、こちらはその前後(特にカラヤン以降のアバドやラトルの時代)を含めたベルリン・フィルの歴史を俯瞰することが出来ます。
もっともドロドロとした人間関係には踏み込まず、ベルリン・フィルってどんなとこなの? ベルリン・フィルってどんなことをしてきたの?というようなことが中心に据えられているために、あの本に比べれば物足りなさは残るでしょうね。
またこれは日本語版にしかないようなんですが、「マニアのためのさらに3時間分の詳細注釈付」と副題が付いています。
まぁマニアには嬉しい趣向なんでしょうが、正直言って注釈が多ければ多いほど本文は読みづらくなっています。構成を含めてもう一工夫あればなあと感じました。