『小さなトロールと大きな洪水』 トーベ・ヤンソン
2007年 12月 13日

このシリーズは『たのしいムーミン一家』に始まる全8冊のシリーズだと長い間思われていたそうですが、実は一番最初に書かれたのはこの作品で、すぐに絶版になってしまったので幻の作品となっていたようです。
そのために他のシリーズ作品と比べると雰囲気がかなり違うとのことですが、まだ『たのしいムーミン一家』しか読んでいないので、その違いはあまりよくわかりません。ただ作者本人も後になって、シリースの整合性をとるために書き直しを考えていたということだそうですから、おそらくかなり違うのだと思います。人によってはシリーズの一作目というよりも、番外編と捉えている人もいるようです。最後はハッピーエンドなのですが、全体的に暗く重たいトーンが漂っているのは確かなので、一般的なムーミンのイメージとは相容れないものがありそうでもあります。