『エコール』(2004)
2008年 02月 05日

だが外の世界へ憧れて脱走を試みる者、特待生として外へ出て行くことを夢みる者、そして卒業の時期を控え外へ出ることに恐れを抱く者――様々な想いを抱く少女たちは、一体どこへ行こうとしているのか・・・。
何とも不思議な映画でした。
少女たちはどこから、誰によって集められたのか。学校が建てられた目的は何なのか。そして最後に少女たちはどこへ連れて行かれるのか。全てが謎、謎、謎のままで幕を下ろします。
これをどのように解釈したら良いものか・・・。
少女たちは裸で連れてこられ、半裸で水遊びをし、薄手のレオタードに身を包んだだけで踊りのレッスンをし・・・というビジュアル・イメージが先行してしまったので、所謂ロリコン趣味でご覧になる方もいるでしょう。
確かに、幼女から大人の女性への第一歩を踏み出すまでの少女のエロスを掬い取った作品ではありますが、その興味だけで観続けるのはかなり辛かろうと思います。無条件に年上の女性に甘えたいという感情や、初潮を迎えての戸惑いなど、男性にはどうあがいても理解出来ないもの。この作品に共感し受け入れ、理解出来るのは男性ではなく、やはり女性の視点でしょう。
そういえばこの作品には原作があるようです(フランク・ヴェデキント『ミネハハ』)。
小説は一体どんな雰囲気で語られているのか、ちょっと興味がありますね。

これが少女の世界。 外界から遮断された森の中で生活する6歳から12歳までの少女たち。変態村ならぬ、変態森。あ、そっちの変態じゃなくて、メタモルフォーゼの方ね。(ちなみに撮影監督は『変態村』と同じ人) 幻想の世界へようこそ。嬉し恥ずかしときめきのおたまじゃくし時代。サナギはやがて蝶になるー。 森が好き。山林の国の私は森に憧れていた。なぜにそんなに森に惹かれるんだろう?と考えた結果、きっと前世は森に住む木こりの娘だったに違いないということにした。或いは、私にも昔、『エコール』の彼女たちのように...... more

原題:Innocence 極めて興味深い・・まるで卵の中の秘められた産声のように・・エコールとはフランス語で学校のこと、その深い森に知られざる耽美で危うく可憐な世界が・・・ 映画の始まりは、もしかして故障かと思わせるかのような長い間を置き、続いて始まっていないのにもう... more

少女の足・・足・・足・・・と、足フェチにはたまらない。 「ゴッド・ディーバ」に続く、おフランス映画でした。 原題は「INNOCENCE」で日本のアニメ「イノセンス」とカブるので、邦題付けたとか。... more

エコールゾエ・オークレール、ベランジェール・オーブルージュ 他 (2007/04/04)ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る監督:ルシール・アザリロヴィック CAST:ゾエ・オークレール 他 S...... more

映画館にて「エコール」 19世紀ドイツの短編小説を、ルシール・アザリロヴィック監督が映像化。 深い森の中、高い塀で外界と遮断された秘密の学校“エコール” そこは完璧な少女たちの世界。6歳から12歳までの少女たちが年齢を区別するリボンと白い制服を身につけ、ダンスと自然の生態を学んでいた。 ゴボゴボと水の音が絶え間なく聞こえ、タイトルロールが流れる。黒をバックにただただキャストやスタッフが流れていくタイトルロールはこれから始まるストーリーへの期待となぜか不安を煽る。 森の奥、閉ざされた少女だけの世...... more

公式サイトの秘密の扉はどうも夜に開く模様・・・ 1888年にドイツの劇作家フランク・ヴェデキントが発表した象徴主義的な短編小説「ミネ・ハハ」が原作のこの作品。 なんとも不思議で幻想的。イノセンス・・・純真無垢な少女たちのユートピア・・・すごく官能的な?少女達の世界が美しくもありミステリアス。 斬新さは冒頭から。なんとエンドクレジットではなくタイトロールで出てくるクレジット。湖の底から始まってラストも水の中へ・・・どうもホラーじみた怪しい雰囲気が全編にわたって感じられる。 そのアイテムのひとつに...... more

2004年:ベルギー+フランス+イギリス合作、ルシール・アザリロヴィック監督&脚本、 エコール(森の中に隔離された秘密の女学校)の物語、DVDで観ました。... more


エコール 監督 ルシール・アザリロヴィック 出演 ゾエ・オークレール, ベランジェール・オーブルージュ 2004年 棺で運ばれてきた6歳の少女イリスは、森の中の隔離された学校で暮らすことになる。そこは、6歳から12歳までの少女だけの学校で、大人は老婆と女教師2... more

真っ暗な闇の奥底。 どこかで水の音が聞こえた。ぶくぶくと泡を作るときの音だ。 しばらく水の流れに、体を漂わせているような感触があった。 やがて水の音が聞こえなくなった。 次に聞こえてきたのは、静かな音楽だった。 周囲を、誰かが取り囲む。でも少女の体は箱の中に封じられて、外の世界が見えなかった。 間もなくして、誰かが箱の鍵を開けた。扉が開かれ、光が射し込んできた。 少女は目を見開いて、辺りを見回した。 そこは知らない場所で、知らない女の子たちが、少女を囲んで見下ろしていた。 「こんに...... more

深い森の中にある閉鎖的な学校“エコール”で暮らす幼い少女たちの生活と、外界への旅立ちを描いた美の寓話。19世紀ドイツの短編小説を、『ミミ』の女流監督ルシール・アザリロヴィックが独自の世界観で映像化。個性的な学校の生徒役には素人の少女たちが起用され、マリオン・コティヤールとエレーヌ・ドゥ・フジュロールという若手実力派女優2人が脇を固める。思春期前の少女たちの無垢(むく)な美しさをとらえた耽美的な映像が余韻を残す。[もっと詳しく] 女性が描く「フェミニズムの記憶」の原型のような映画。 そそられるポス...... more

2004 ベルギー/フランス/イギリス 監督:ルシール・アザリロヴィック 出演:マリオン・コティヤール/エレーヌ・ドゥ・フジュロール/ゾエ・オークレール ストーリー:棺に裸で横たわる少女イリス、6歳。彼女を待っていたのは7歳から12歳までの6人の少女たち。年長のビアンカが皆と揃いの白いシャツとスカート、赤いリボンで身支度を整えてくれる。「お家に帰りたい」とつぶやくイリスに、これからは7人で暮らすのだと諭すビアンカ。少女たちは森の中の屋敷に住み、ダンスと自然科学の授業を受けに同じ森の...... more


大人に孵化する前の、純粋無垢な少女たちの世界。 少女時代の純性を描いた作品で、決してペドフィリア的な作品ではないですね。少々足フェチな部分はありますが。 森の中の学校という雰囲気は、なにやら怪しくそしてちょっとファンタジック。集められた少女達は6〜12歳くらいまでで、主人公イリスは棺にいれられて運ばれてきた。この時点でもう不自然さでいっぱいなのですが、決められてるという色のリボンを主人公に巻いていくシーン、巻き過ぎでちょっと笑ってしまいました。だってなんか失礼ながら似合ってないし。 これ...... more
トラックバックありがとうございます。(*^-^*
曖昧な描写が多く、刺激が足りなかったけど、
時間が経つとまた観たくなる・・・。
なぜか忘れられない作品なんですよね。
P.S.
この映画も原作があったのですね。
それに、自分はロリコンじゃないってことが改めてわかったりして(苦笑)。
でも仰るとおり「なぜか忘れられない作品」ですね。
この原作小説には別スタッフ、別キャストで映像化したものもあるようで、先週末だったかにDVDが発売になってます。
そちらにはジャクリーン・ビセットが出ているみたいで、ちょっと気になりますね。