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『犬神家の一族』<金田一耕助ファイル>5 横溝正史

『犬神家の一族』<金田一耕助ファイル>5 横溝正史_e0033570_629282.jpgジュニア向けだけでは物足りなくなってきたので、いよいよ本編(?)にも挑戦。
どの作品から読もうかなと思っていたのだが、やはり馴染みのあるこのお話から――。

いや、映画やTVドラマでストーリーは知っているはずなんだけれども、こりゃ先はどうなるんだろう?と思いながらワクワクしながら読めた。
というのもストーリー自体が違うわけでもないのだが(特に中盤あたりまではほぼ忠実に再現している)、クライマックスに差し掛かると「えっ?××が○○だったの?!」という衝撃の事実(?)が…。
なまじっか映画のストーリー知ってるだけに、予想もしなかったどんでん返しだった。
逆に原作ファンは、映画版を観た時にどう思ったのだろう?

松子と佐清に人間味をプラスしたのは映画版の功績だが、反対に比重の軽くなってしまったキャラクターもいるし、原作ではまだしも同情の余地がある青沼静馬が、映画では狡猾な復讐鬼になっていたりと随分イメージが違っていたが、うーん、これはどうなんだろう?
原作は原作で、映画は映画で楽しんだが、この改変ぶりを考えると映画版の評価はちょっと変ってきそうだ。
Commented by はぎお at 2008-02-28 20:15 x
こんばんは。
最初の映画版のイメージが強烈に残っている一人です。確かに映画は(特に角川はねぇ)イメージを誇張して描いているところがあるでしょうから、小説がしんみりとした物語なら、だいぶイメージが違うんでしょうね。
読んでみたい気もしますが、どうも佐清が怖くて(汗)
Commented by odin2099 at 2008-02-28 22:31
>はぎおさん

角川映画は「原作は素材」「アイディア」程度に扱ってる作品が少なくないですよね。
あるいは本を売るための「長いCM」だったり。
それでも面白い作品になっていればいいのですが、中にはアレレレレ?というものも・・・。

原作では佐清(=静馬?)は映画ほど不気味さは感じません。
怖さを感じさせるのは、むしろ珠世の方だったりして(苦笑)。
そのギャップも面白いと思うので、機会があれば是非お読み下さい。
by odin2099 | 2008-02-28 06:29 | | Trackback | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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