21世紀初のウルトラマンとなった『ウルトラマンコスモス』は、2001年7月7日放送開始。
この日は”特撮の神様”円谷英二の誕生日でもあります。
その
円谷英二生誕100周年と
シリーズ35周年の記念作品として作られ、物語の発端部分は劇場用作品『ウルトラマンコスモス/THE FIRST CONTACT』で描かれるなど
メディア・ミックス戦略が採られています(当初はTVシリーズに先駆けての公開予定だったものが、配給会社の都合で結局は放送開始直後の公開となってしまったことで、この戦略も中途半端になってしまったのが惜しまれます)。
またシリーズとしては初めて
番組延長が決まり、現段階では最長の1年3ヶ月もの間放送が続き、放送中及び放送終了後に『ウルトラマンコスモス2/THE BLUE PLANET』、『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス/THE FINAL BATTLE』の2本の劇場版が製作されるなど、2年以上も現役ヒーローとして息の長い活躍を見せました。
その一方で放送中に主演俳優が逮捕され番組続行が危ぶまれたり、後番組を企画したものの実現しなかったり(そのデザインを流用したものが、映画2作目、3作目に登場するウルトラマンジャスティス)、良くも悪くも話題には事欠かない作品になってしまっています。
怪獣退治ではなく、怪獣保護の観点から描かれる物語も賛否両論でしたね。

このシリーズ最長作品を60分でまとめたのがこの総集編で、構成は大西信介、編集・富永美代子、そして監督には北浦嗣巳という布陣。
ナレーションは春野ムサシ役の杉浦太陽が務めています。
この番組から自分は<平成ウルトラシリーズ>から離れていってしまいました。
映画版こそ3本観ていますが(厳密に言えば4本。2作目の公開直前に杉浦太陽が傷害・恐喝事件の容疑者として逮捕されてしまったため、急遽その出番を削った別ヴァージョンが製作されたのです。結局公開前に傷害事件は不起訴、恐喝についても起訴猶予処分となったためにオリジナル版のまま無事に公開されましたが、一部劇場では別ヴァージョンも公開され、こちらも観に行っています)、TV番組の方は最初の3~4ヶ月くらいしか観ていません。
番組内容にも出演者にも今ひとつ乗れないものを感じていたんですね。
そんなわけでこのダイジェスト版を観ても、これといって不満点はありませんでした。
シリーズ通しての物語の流れというものはサッパリ判りませんし、目まぐるしくタイプチェンジを繰り返すコスモスの姿にも付いていけませんが、それでも「ウルトラマンってやっぱりいいなぁ」とは思いました。