ウルトラマンの新しい姿を模索した円谷プロダクションの
≪ULTRA N PROJECT≫。
その第1弾は雑誌やイベントで活躍したウルトラマンノアで、M78星雲のウルトラマンたちと同じ世界で活躍していたとの設定のようです。
続く第2弾がこのTVシリーズ
『ウルトラマンネクサス』で、放送開始は2004年10月から。
そして最後が同じく12月から公開された劇場版
『ULTRAMAN』で、子ども向けではない一般映画を意識して作られた初めてのウルトラ作品でした。
お話は初代『ウルトラマン』第1話の現代的リメイクといったところでしょうか。
ところがこの意欲的な企画も実を結ばず、『ULTRAMAN』は興行的失敗から続編企画
『ULTRAMAN2/requiem』が頓挫してしまい、『ネクサス』は視聴率低下と関連商品の売り上げ不振から、シリーズで初めて一年間の放送予定が9ヶ月に短縮されるという不名誉を被ることになってしまいました。
番組は全くと言って良いほど観ていませんでしたが(唯一最終回だけ観ています)、ウルトラマンの新作と言うことで色々と情報はチェックしていたのですが、残念ながら当時からあまり良い評判を聞きませんでしたね。
その殆どが暗くハードなストーリー展開に関するもので、番組開始早々から打ち切りの噂が流れ始めると、ファンもそれを納得してしまっている感じがありました。
実際放送短縮が決まったのは番組開始から3ヶ月足らずの時点だったようですが、その一方で根強いファンの存在も窺わせてくれてもいましたが、その思いも通じなかったようです。
今回の総集編が実質的に始めて観る『ネクサス』という作品なのですが、ダイジェストでまとめられているからなのか、実に面白そうに思えます。
確かにかなりキツイ物語なんだろうなとは思うのですが、長く続く伝統的なシリーズですからこういう作品があっても良いような気がします。
ナレーションは弧門一輝役の川久保拓司(構成は長谷川圭一、編集は大橋富代、監督はアベ ユーイチ)。
この弧門というキャラクターは、シリーズで初めて「ウルトラマンに変身しない主人公」という特異な人物です。
ウルトラマンへの変身能力は人から人へと受け継がれていくという設定なのがこの番組の特徴で、姫矢准、千樹憐、西条凪と代々受け継がれてゆく中で、最終回でやっと弧門がウルトラマンへと変身します。
その”絆”が「NEXUS(ネクサス)」ということなのだそうです。
更に劇場版『ULTRAMAN』はこの物語のプロローグ部分であり、ウルトラマンネクサスの最終形態がウルトラマンノアだったことで、≪ULTRA N PROJECT≫は見事に完結するのですから、リアルタイムでもっと真面目に追いかけていれば良かったかなという若干の後悔の念も…。
何れ全話をきちんと観ておかないといけないなぁという気持ちにさせられましたが、果たして実現するのはいつのことになるのやら。