『クライマックス・ストーリーズ ウルトラマンメビウス』
2008年 03月 22日

ウルトラマンタロウやウルトラの父のゲスト出演は勿論のこと、ウルトラマンレオ、ウルトラマン80、ウルトラマンA、ウルトラマンジャック、ウルトラセブン、ウルトラマンらの場合はきちんと変身前の姿も見せてくれています。そして最終回へ向けての大きなうねりも再現されていますので、60分という中では充分満足いくものでした。
黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二、真夏竜、長谷川初範ら歴代の主役たちの姿を一気に見られるのも嬉しいですし、まだまだ彼らも現役ヒーロー。シリーズの伝統を感じさせてくれる作品でしたね。
しかしこうなると<昭和ウルトラシリーズ>も、是非ともこういった形での総集編を作って欲しいものです。これまでウルトラマンやウルトラセブンといったヒーロー・キャラクターに的を絞った子ども向けの再編集ビデオは沢山作られてきましたが、単純に番組そのもののダイジェストはおそらく皆無のはず。普通のTV番組ならありそうなものでも、キャラクター優先の作品群では意外な盲点(仮面ライダーや戦隊シリーズも同様です)。これを機に再編集・再構成の際のポイントが見直されると良いのですが。
構成・赤星政尚、編集・森津永、監督・佐野智樹、そしてナレーションは、ヒビノ・ミライとして五十嵐隼士が務めています。
『メビウス』という作品はビデオ新作が作られるなどまだまだ続いていくようなので、その前のおさらいとして観るのも良いかと思います。
実は全編チラチラとしか観ていなかったものの、たしかに第二期以降のヤケクソ的な昭和ウルトラシリーズに絶望していたリアル・テレビ特撮世代にとっては『クウガ』同様、目から鱗でした。
特にそれまでの宇宙人という考え方から“光の巨人”という新概念は、私らにとってもウルトラマンを心のどこかで伝説のようなものと感じている者にとっては、まさにツボを一撃。
昭和ウルトラと確かに肩を並べられた平成ウルトラ三部作。これらを越えるのはさらに血のにじむ努力が必要でしょうが、いつかはこれらに肩を並べ、更に越えてゆく作品を生み出して欲しいものですね。
私も今ちょろちょろとですが、元祖のウルトラマンとセブンを観ているところです。
一応ウルトラシリーズのファンの端くれとしては、これじゃイカン!と総集編は心待ちにしていたので、このシリーズには飛びつきました(笑)。
60分という収録時間はネックではあるんですが、危惧していたほど酷いものじゃないというか、予想外に出来が良くてビックリでした。
これを気に、シリーズ再入門しようかなと思っております。
昭和シリーズは『タロウ』『レオ』『80』あたりだと真面目に観ていられないというか、ちょっと斜めに構えてしまいますね(苦笑)。
照れというか、やっぱりバカバカしさが先に立ってしまいます。
近年ではかなり再評価されるようになってきていますけれど、それでもレベルが違うのは一目瞭然でしょう。
それに比べれば平成シリーズは頑張っていると思います。難解すぎるという声も聞きますが。
実は個人的に一番好きなウルトラシリーズは『ザ・ウルトラマン』だったりします(爆)。後は『帰ってきたウルトラマン』。
他にも『ウルトラマングレート』が好きだったりと、ヒネクレ者人生を歩んでおります・・・。