『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』(2005)
2008年 05月 08日

この映画はその天才の創作の過程を、そのベールに包まれた秘密の一端を、友人である映画監督シドニー・ポラックが垣間見させてくれるというドキュメンタリー映画。名建築家や美術界の著名な人々(なのでしょう)、はては映画監督やミュージシャン、、元ディズニー会長マイケル・アイズナー、それに俳優のデニス・ホッパーまで登場してきて、彼の素晴らしさ、奇抜さを語ってくれます。
実際、その物造りの過程は面白いですね。簡単なスケッチを描いた後は、紙を切ってテープで貼ったりして模型を作り、それを散々いじくり回して形を整えてしまいます。なんだか小学校の図工の時間を思い出しました。
そういえば自分は、こういうことをやりたかったはずだよなぁ、なんて今さらのように思ったりして・・・。
紙を適当にチョキチョキ切って、それをセロテープでベタベタ貼って、それで何となく工作終了! 図工の成績は良かった方だったんですよね、不器用な割りに。それが中学に入って出会った先生と感覚が合わず、一挙に美術の成績が落ちてからというもの、そういった方面はキッパリと諦めましたが、この映画を観ていると、そのまま続けていれば・・・などとあらぬ妄想をかき立てられてしまいます。
それに自分が、案外”建物好き”なことにも気付きました。

それ故に、前衛的だとか狂気だとか醜いとか批判も色々とあるようです。実際にこれらの建物を自分が訪れた時に、はたして居心地良く感じるかどうかもわかりません。でも、こういったアプローチの仕方そのものは否定するべきではないと感じたのですが・・・。

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トラックバック&コメントありがとうございます。(*^-^*
>その物腰、佇まいも建築家というよりもやはり芸術家という雰囲気ですし。
今ドキのクリエーターという洗練された感じではないし、
昔ながらの鬼才芸術家という感じですよね。
でも、“美術”というよりも“図工”なアプローチで幼い少年のようなピュアな感性なんですよね。
それが建築家フランク・ゲーリーの魅力なのかな?
こちらこそ、TB有難うございました。
日本ではこういうタイプの人は、なかなか世に出られないんじゃないかなぁと思いました。
何だかんだで保守的ですからね。
でも何時の世も、芸術というのは枠に収まりきらないものですよね。