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『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』(2005)

『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』(2005)_e0033570_238229.jpgフランク・ゲーリーというのは、アメリカの建築家。そういった方面には疎いので全く知らない名前でしたが、近代建築の巨匠、稀代の天才建築家としてその名を轟かせている存在だそうです。
この映画はその天才の創作の過程を、そのベールに包まれた秘密の一端を、友人である映画監督シドニー・ポラックが垣間見させてくれるというドキュメンタリー映画。名建築家や美術界の著名な人々(なのでしょう)、はては映画監督やミュージシャン、、元ディズニー会長マイケル・アイズナー、それに俳優のデニス・ホッパーまで登場してきて、彼の素晴らしさ、奇抜さを語ってくれます。

実際、その物造りの過程は面白いですね。簡単なスケッチを描いた後は、紙を切ってテープで貼ったりして模型を作り、それを散々いじくり回して形を整えてしまいます。なんだか小学校の図工の時間を思い出しました。
そういえば自分は、こういうことをやりたかったはずだよなぁ、なんて今さらのように思ったりして・・・。

紙を適当にチョキチョキ切って、それをセロテープでベタベタ貼って、それで何となく工作終了! 図工の成績は良かった方だったんですよね、不器用な割りに。それが中学に入って出会った先生と感覚が合わず、一挙に美術の成績が落ちてからというもの、そういった方面はキッパリと諦めましたが、この映画を観ていると、そのまま続けていれば・・・などとあらぬ妄想をかき立てられてしまいます。
それに自分が、案外”建物好き”なことにも気付きました。
『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』(2005)_e0033570_2381683.jpg
まぁだいぶ脱線しましたが、素人目からするとこの人の建築は、子どもの夢をそのまま立体化したかのような自由度がありますね。その物腰、佇まいも建築家というよりもやはり芸術家という雰囲気ですし。
それ故に、前衛的だとか狂気だとか醜いとか批判も色々とあるようです。実際にこれらの建物を自分が訪れた時に、はたして居心地良く感じるかどうかもわかりません。でも、こういったアプローチの仕方そのものは否定するべきではないと感じたのですが・・・。
Tracked from シャーロットの涙 at 2008-05-09 21:33
タイトル : スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー
ロサンゼルスのディズニー・コンサートホール、 マサチューセッツ工科大学のステイタセンター、 ドイツのベルリン DG銀行、 スペイン ビルバオのグッゲンハイム美術館、 フランス パリのシネマテーク・・・... more
Tracked from 映画な日々。読書な日々。 at 2008-05-09 23:59
タイトル : 『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』試写会鑑賞
近代建築家の巨匠、フランク・ゲーリー。ビルバオのグッゲンハイム美術館をはじめロスのディズニーシンフォニーホール、パリのシネマテーク、近年はティファニーのジュエリーデザインに進出するなど、その独創的なフォルムの美しさは見るもののすべての心を捉えて離さない。... more
Tracked from 〜青いそよ風が吹く街角〜 at 2008-05-11 01:15
タイトル : 『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』 ※ネタバレ有
2005年:ドイツ+アメリカ合作、シドニー・ポラック監督、 【ビルバオ・グッケンハイム美術館】などを設計した建築界の巨匠フランク・ゲーリーのドキュメンタリー映画、 自宅をフランク・ゲーリに設計してもらったデニス・ホッパーもちょこっと出演。... more
Tracked from とんとん・にっき at 2008-05-11 10:36
タイトル : 「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」を観た!
スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー 渋谷のBunkamuraル・シネマで公開されているシドニー・ポラック監督のドキュメンタリー映画「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」を観てきました。平日の夕方だったせいか、予想以上に観客が少なかったので驚きました。一般の人は「... more
Tracked from Rabiovsky計画 at 2008-05-11 22:57
タイトル : 『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』:Bunkamur..
『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』公式サイト 監督:シドニー・ポラック 出演:フランク・ゲーリー 、シドニー・ポラック 、デニス・ホッパー 、    ジュリアン・シュナーベル 、ボブ・ゲルドフ 2005年/ドイツ・アメリカ/84分 ****** 首都、東京....... more
Commented by BC at 2008-05-11 19:50 x
エクスカリバーさん、こんばんは☆
トラックバック&コメントありがとうございます。(*^-^*

>その物腰、佇まいも建築家というよりもやはり芸術家という雰囲気ですし。

今ドキのクリエーターという洗練された感じではないし、
昔ながらの鬼才芸術家という感じですよね。
でも、“美術”というよりも“図工”なアプローチで幼い少年のようなピュアな感性なんですよね。
それが建築家フランク・ゲーリーの魅力なのかな?
Commented by odin2099 at 2008-05-11 23:33
>BCさん

こちらこそ、TB有難うございました。
日本ではこういうタイプの人は、なかなか世に出られないんじゃないかなぁと思いました。
何だかんだで保守的ですからね。
でも何時の世も、芸術というのは枠に収まりきらないものですよね。
by odin2099 | 2008-05-08 23:09 |  映画感想<サ行> | Trackback(5) | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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